くぅ~……体がこわばるゥ!
うーん、と伸び。執筆に集中してたら、もう四時すぎじゃないですか。ちょっと息抜きがしたい。
そうだ、今こそあのボクササイズゲームで血行促進しましょう!
「アメリちゃーん。昨日買ったゲーム、やってみませんかー?」
相変わらず、漢字の書き取りに熱中している娘に問いかける。一度打ち込むと熱中してしまうとこ、血は繋がってないけど似た者親子よねえ。
「おお? やるやる!」
アメリちゃんも、うーん、と伸び。あはは。ほんと似た者親子だ。
「よーし、そんじゃセットしますよ~」
折りたたみ机と座椅子を片付け、ゲームを起動!
えーと、まずはチュートリアルってのをやればいいいのかしらね。
コントローラーを両手にそれぞれ握って……。へえ、モンスターの弱点が光ったら、パンチの動作をすればいんだ。
で、敵のライフをゼロにすればステージクリア、と。これでどうやって対戦するのかな。対戦のチュートリアルは……。
ほほう、画面が別れて、それぞれ敵を倒すんだ。で、一番早く倒した人が優勝か。なるほどね。
よし、大体わかった。アメリにレクチャーして、二人対戦モードで遊んでみることに。
左が私か。よっし、いってみましょー!
最初の敵はスライム。
しゅっ! しゅぅ!
空を切る我が拳。タイミングよくヒットすると、スライムがダメージを受ける。我ながら、調子いいんじゃない?
よしよし、倒した! アメリもほぼ同時に倒した模様。
お次は骸骨。てい! てい! む、敵が少しタフになってる。
ふう、倒した~! 次はトカゲ男。むむ、弱点が光るタイミングが少しシビアになってる! この! この!
はあ、はあ。トカゲマンも撃破~。次~!
◆ ◆ ◆
ぜーはー、ぜーはー……。い、息が上がってきた……。なかなかハードだわ、これ。
敵は、なんか禍々しい甲冑の騎士。くう~っ、全然倒れてくれない~!
……よし、やっと倒したー!
おお、今度はドラゴンですよ、ドラゴン! 大ボス感ありますねえ!
……っは~。乱打の末に、やっとこ撃破~。
ついに、いかにも魔王って感じのが! これが最後かな?
……か、勝った~! あー、しんど……。でも、やっとクリアだ~! 肩で息しながら隣のアメリちゃんを見ると、ひと足お先にクリアしちゃってて、私の観戦をしてたようです。うにゅう、ボクササイズでも勝てないのか~。しょぼん。
「いやー、いい運動になるねえ、これ」
「うん。疲れちゃった」
アメリも汗だくだ。
「さすがに、もう一プレイはしなくていいかな。また明日にでもやりましょ」
「そうだね」
さて、時計を見ると……四時半を回ったところか。ちょうどいいや。お買い物行きましょうかね。
「アメリちゃん、お買い物行こうか」
「おお~、今日は何買うの?」
「それは行ってのお楽しみ~」
というわけで、汗でびっしょりなスウェットを脱いで、体を拭って外着に着替えるのでした。帰ったらお風呂入らないと。
◆ ◆ ◆
とうちゃーく! さすがにあれのあとで自転車は辛いので、車で来ちゃいました。
さーて、今日のお買い得品は? チラシチェーック!
鶏むね肉、加工肉、卵、ブロッコリー、プチトマトがお安い!
フム。
今日はガッツリ運動したので、食事もガッツリ「肉!」っていきたいわね。
よし、チキンステーキを作りましょ!
まず、肝心の胸肉~。付け合せは、アメリちゃんも大好きなプチトマトとブロッコリーでいいわね。
晩ごはんはこれでおけ!
明日の昼食兼、アメリちゃんに教える朝食は、ソーセージスクランブルエッグでいいかな。
ソーセージと三種の神器を買って……。付け合せは、こっちもブロッコリーとプチトマトでいいよね。
あとはー……せっかく車で来たから、日用品とか調味料とか、かさばるものも買っていこう!
「アメリちゃん、コーラとお菓子も買ってあげるねー」
「おお!? いいの!?」
「うん。お友達呼んで遊びたいでしょ。でも、一度に飲んじゃダメだからね。私のマスペも、三本ぐらい買いだめしとこうかな」
というわけで、おなじみのコーラとマスペに加え、クッキーとおせんべいを買っておくのでした。ものはついでだ、緑茶と紅茶、さらに烏龍茶の茶葉も買っちゃおう!
ヨシ! こんなもんかしらね。では、お会計~。
◆ ◆ ◆
たっだいまー!
さて、荷物をしまったら、さっそくごはんを炊きましょ~。先に炊いておけばよかったな。まあ、パンになるか麺になるかわからなかったし……。
「アメリちゃん、今の内にお風呂入っちゃおう。さっき、たくさん汗かいたからねー」
「やったー! アメリも、さっぱりしたかった!」
聞きました、今の言葉? この子、ものすごいお風呂嫌いだったんですよ? お姉さん、感動しちゃうわ!
「じゃー、お風呂にお湯張るねー。溜まるまで、寝室でくつろいでましょ」
「はーい!」
良き哉良き哉。じゃ、ゆっくりしましょう~。
◆ ◆ ◆
というわけで、お風呂も上がってさっぱり!
寝室でそれぞれ仕事とお勉強をしながら時間を潰していると、ごはんの炊きあがりを知らせるスマホのアラームが!
それじゃー、キッチンに行きましょ~。
……とうちゃーく!
「さて、アメリシェフ。今日は一緒にチキンステーキを作りましょう!」
「おお! 今日は一緒に作るの!?」
キラキラ瞳を向けてくる。
「うん。アメリちゃん、いつも手伝いたくてうずうずしてるしね。ブロッコリーは何度か茹でたことあるよね。これとプチトマトのサラダをお願いしていいかな?」
「任せて!」
「よーし、張り切っていこー!」
「おおー!」
二人で拳を突き上げ、私はおなじみの脳内BGMをオン!
ブロッコリーらはもはや指示するまでもないので、ごはんを切った後は、ステーキに集中させてもらいましょう。
まず、余分な脂を切り落とし、分厚いところには包丁を入れて開き、均一に。フォークでぷすぷす穴を空けたら、塩、粗挽き胡椒をまぶしまーす。
続いてフライパンに油を引きまして、中火で加熱。そして、チキンを二枚イン! このとき、皮を下にするのがポイント。アメリシェフは一足先に、お湯を沸かしています。
で、四分ほど加熱~。うーん、香ばしい~! お隣さんは、ブロッコリーをお湯に投入しましたよ。
片面焼けたね。ひっくり返して、今度は弱火で蓋をして、これまた四分加熱。ブロッコリーは湯切り作業に入った模様。
よっし、裏面も焼けましたかね。蓋を取って、お皿にオン!
で、フライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取りまして、醤油とみりんを大さじ二杯、お砂糖を小さじ二杯、あとはチューブにんにくをちょいと絞ったら、中火で煮詰めまーす。
ソースかんせーい! チキンにかけましょ~。アメリ先生も盛り付けに入りました!
二人でステーキ、サラダ、紅茶、ごはんを配膳!
「はーい、いつもの~」
「「いえーい!」」
ハイタッチでパチン!
では、着席していただきましょー。
「二人で、一緒に言おう。せーの……」
「「いただきます!」」
まずはステーキ! うーん、和風ガーリックな味付けがグー! 肉汁がギュッと出てジューシィ!
サラダも、もうアメリシェフに死角なし! ブロッコリーに水っぽさもなく、とってもいい歯ごたえ。プチトマトも美味し。
「美味しいですよー、アメリちゃん!」
「おおーありがとー! ステーキも美味しい!」
「ふふ、ありがと」
こうして、美味しく食べ終わりました! ごちそうさま!
いやー、ハードな運動の後のお肉は、ほんと体が求めてる! って感じですねえ。
エネルギー補給も終わったところで、片付けを終えたらお仕事頑張りましょー!
読み終わったら、ポイントを付けましょう!