神奈さんとアメリちゃん

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第三百六十三話 レッツ・ボクササイズ!

公開日時: 2021年9月26日(日) 21:01
更新日時: 2021年9月29日(水) 19:25
文字数:3,000

 くぅ~……体がこわばるゥ!


 うーん、と伸び。執筆に集中してたら、もう四時すぎじゃないですか。ちょっと息抜きがしたい。


 そうだ、今こそあのボクササイズゲームで血行促進しましょう!


「アメリちゃーん。昨日買ったゲーム、やってみませんかー?」


 相変わらず、漢字の書き取りに熱中している娘に問いかける。一度打ち込むと熱中してしまうとこ、血は繋がってないけど似た者親子よねえ。


「おお? やるやる!」


 アメリちゃんも、うーん、と伸び。あはは。ほんと似た者親子だ。


「よーし、そんじゃセットしますよ~」


 折りたたみ机と座椅子を片付け、ゲームを起動!


 えーと、まずはチュートリアルってのをやればいいいのかしらね。


 コントローラーを両手にそれぞれ握って……。へえ、モンスターの弱点が光ったら、パンチの動作をすればいんだ。


 で、敵のライフをゼロにすればステージクリア、と。これでどうやって対戦するのかな。対戦のチュートリアルは……。


 ほほう、画面が別れて、それぞれ敵を倒すんだ。で、一番早く倒した人が優勝か。なるほどね。


 よし、大体わかった。アメリにレクチャーして、二人対戦モードで遊んでみることに。


 左が私か。よっし、いってみましょー!


 最初の敵はスライム。


 しゅっ! しゅぅ!


 空を切る我が拳。タイミングよくヒットすると、スライムがダメージを受ける。我ながら、調子いいんじゃない?


 よしよし、倒した! アメリもほぼ同時に倒した模様。


 お次は骸骨。てい! てい! む、敵が少しタフになってる。


 ふう、倒した~! 次はトカゲ男。むむ、弱点が光るタイミングが少しシビアになってる! この! この!


 はあ、はあ。トカゲマンも撃破~。次~!



 ◆ ◆ ◆



 ぜーはー、ぜーはー……。い、息が上がってきた……。なかなかハードだわ、これ。


 敵は、なんか禍々しい甲冑の騎士。くう~っ、全然倒れてくれない~!


 ……よし、やっと倒したー!


 おお、今度はドラゴンですよ、ドラゴン! 大ボス感ありますねえ!


 ……っは~。乱打の末に、やっとこ撃破~。


 ついに、いかにも魔王って感じのが! これが最後かな?


 ……か、勝った~! あー、しんど……。でも、やっとクリアだ~! 肩で息しながら隣のアメリちゃんを見ると、ひと足お先にクリアしちゃってて、私の観戦をしてたようです。うにゅう、ボクササイズでも勝てないのか~。しょぼん。


「いやー、いい運動になるねえ、これ」


「うん。疲れちゃった」


 アメリも汗だくだ。


「さすがに、もう一プレイはしなくていいかな。また明日にでもやりましょ」


「そうだね」


 さて、時計を見ると……四時半を回ったところか。ちょうどいいや。お買い物行きましょうかね。


「アメリちゃん、お買い物行こうか」


「おお~、今日は何買うの?」


「それは行ってのお楽しみ~」


 というわけで、汗でびっしょりなスウェットを脱いで、体を拭って外着に着替えるのでした。帰ったらお風呂入らないと。



 ◆ ◆ ◆



 とうちゃーく! さすがにあれのあとで自転車は辛いので、車で来ちゃいました。


 さーて、今日のお買い得品は? チラシチェーック!


 鶏むね肉、加工肉、卵、ブロッコリー、プチトマトがお安い! 


 フム。


 今日はガッツリ運動したので、食事もガッツリ「肉!」っていきたいわね。


 よし、チキンステーキを作りましょ!


 まず、肝心の胸肉~。付け合せは、アメリちゃんも大好きなプチトマトとブロッコリーでいいわね。


 晩ごはんはこれでおけ!


 明日の昼食兼、アメリちゃんに教える朝食は、ソーセージスクランブルエッグでいいかな。


 ソーセージと三種の神器を買って……。付け合せは、こっちもブロッコリーとプチトマトでいいよね。


 あとはー……せっかく車で来たから、日用品とか調味料とか、かさばるものも買っていこう!


「アメリちゃん、コーラとお菓子も買ってあげるねー」


「おお!? いいの!?」


「うん。お友達呼んで遊びたいでしょ。でも、一度に飲んじゃダメだからね。私のマスペも、三本ぐらい買いだめしとこうかな」


 というわけで、おなじみのコーラとマスペに加え、クッキーとおせんべいを買っておくのでした。ものはついでだ、緑茶と紅茶、さらに烏龍茶の茶葉も買っちゃおう!


 ヨシ! こんなもんかしらね。では、お会計~。



 ◆ ◆ ◆



 たっだいまー!


 さて、荷物をしまったら、さっそくごはんを炊きましょ~。先に炊いておけばよかったな。まあ、パンになるか麺になるかわからなかったし……。


「アメリちゃん、今の内にお風呂入っちゃおう。さっき、たくさん汗かいたからねー」


「やったー! アメリも、さっぱりしたかった!」


 聞きました、今の言葉? この子、ものすごいお風呂嫌いだったんですよ? お姉さん、感動しちゃうわ!


「じゃー、お風呂にお湯張るねー。溜まるまで、寝室でくつろいでましょ」


「はーい!」


 良きかな良きかな。じゃ、ゆっくりしましょう~。



 ◆ ◆ ◆



 というわけで、お風呂も上がってさっぱり!


 寝室でそれぞれ仕事とお勉強をしながら時間を潰していると、ごはんの炊きあがりを知らせるスマホのアラームが!


 それじゃー、キッチンに行きましょ~。


 ……とうちゃーく!


「さて、アメリシェフ。今日は一緒にチキンステーキを作りましょう!」


「おお! 今日は一緒に作るの!?」


 キラキラ瞳を向けてくる。


「うん。アメリちゃん、いつも手伝いたくてうずうずしてるしね。ブロッコリーは何度か茹でたことあるよね。これとプチトマトのサラダをお願いしていいかな?」


「任せて!」


「よーし、張り切っていこー!」


「おおー!」


 二人で拳を突き上げ、私はおなじみの脳内BGMをオン!


 ブロッコリーらはもはや指示するまでもないので、ごはんを切った後は、ステーキに集中させてもらいましょう。


 まず、余分な脂を切り落とし、分厚いところには包丁を入れて開き、均一に。フォークでぷすぷす穴を空けたら、塩、粗挽き胡椒をまぶしまーす。


 続いてフライパンに油を引きまして、中火で加熱。そして、チキンを二枚イン! このとき、皮を下にするのがポイント。アメリシェフは一足先に、お湯を沸かしています。


 で、四分ほど加熱~。うーん、香ばしい~! お隣さんは、ブロッコリーをお湯に投入しましたよ。


 片面焼けたね。ひっくり返して、今度は弱火で蓋をして、これまた四分加熱。ブロッコリーは湯切り作業に入った模様。


 よっし、裏面も焼けましたかね。蓋を取って、お皿にオン!


 で、フライパンの余分な油をキッチンペーパーで拭き取りまして、醤油とみりんを大さじ二杯、お砂糖を小さじ二杯、あとはチューブにんにくをちょいと絞ったら、中火で煮詰めまーす。


 ソースかんせーい! チキンにかけましょ~。アメリ先生も盛り付けに入りました!


 二人でステーキ、サラダ、紅茶、ごはんを配膳!


「はーい、いつもの~」


「「いえーい!」」


 ハイタッチでパチン!


 では、着席していただきましょー。


「二人で、一緒に言おう。せーの……」


「「いただきます!」」


 まずはステーキ! うーん、和風ガーリックな味付けがグー! 肉汁がギュッと出てジューシィ!


 サラダも、もうアメリシェフに死角なし! ブロッコリーに水っぽさもなく、とってもいい歯ごたえ。プチトマトも美味し。


「美味しいですよー、アメリちゃん!」


「おおーありがとー! ステーキも美味しい!」


「ふふ、ありがと」


 こうして、美味しく食べ終わりました! ごちそうさま!


 いやー、ハードな運動の後のお肉は、ほんと体が求めてる! って感じですねえ。


 エネルギー補給も終わったところで、片付けを終えたらお仕事頑張りましょー!

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