神奈さんとアメリちゃん

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第二百八十話 アメリの初クレープ!

公開日時: 2021年7月4日(日) 21:01
文字数:2,155

 一度、地下駐車場に服をしまった後一階に戻り、クレープ屋「Choco Manma」さんへ。お店の前に見本がたくさん並んでいて、どれにしようか迷ってしまう。


「わたしはオーソドックスに、ホイップクリームとチョコソースにしようかな」


「ミケも、由香里と同じのでいいわ」


 うーん、私はどうしたものかな。よし、決めた。


「マンゴーソースとマンゴーにしてみますね」


「アメリも、おねーちゃんと同じのにするー!」


 ほいほい。では、方針が決まったところでオーダー!


 おしゃべりしながら、焼き上がりを席で待つ。由香里さんから、色々お菓子作りのコツを教わりました。今度試してみよう。


 出来上がった人から、順次取りに行く。私が最後。うわー、美味しそう!


「いただきます」


 ぱくっと一口。マンゴーのとろみと甘味! 美味しい~。


「おお~! 美味しい!」


 うちのお姫様もマンゴーに大満足。瞳キラキラ。


「おねーちゃん、もっと食べたい!」


「晩ごはん入らなくなっちゃうから、また今度ね」


 「うにゅう」と落ち込むので、キャスケット越しに頭を撫でて慰める。よしよし。


 クレープも美味しく食べ終わり、「トイザウるス」へ。


 相変わらずのおもちゃの王国に、私まで童心をくすぐられますねー。


「まず、お風呂用おもちゃを見ていいですか? アメリに買ってあげると約束してたもので」


「はい、では行きましょうか」


 というわけで、お風呂用おもちゃを見ていく。


「ビビッと来たのはありますか、アメリちゃん?」


「おお~。ふぐたくんの弟にしようかな……」


 ふぐたくんと同タイプのおもちゃを手に取るアメリ。


 しかし、「お」と言って、別の金魚っぽい魚のおもちゃを手にする。


「これ! ふぐたくんのお嫁さん!」


 キラキラ輝く瞳をこちらに向けてくる。さっそく設定が出来上がりましたか。


「おっけー。他にも色々見ていこうか」


「おおー!」


 四人でぬいぐるみコーナー前を通りかかる。


「おお! いるかたろう!」


 イルカのぬいぐるみを手にするアメリ姫。これまたさっそく変なネーミングを。


「それにする?」


「うん!」


「由香里ー、ミケもこれ買う!」


 彼女が手にしたのは熊のぬいぐるみ。そういえば、以前お部屋にお邪魔したときも熊のぬいぐるみがあったっけ。熊好きなのかな?


「いいよー。じゃあ、それ買っていこう」


「ふふふ、今日からあなたはヨシオよ!」


 ヨシオ……。まあ、いいんじゃないかしら。うん。


 そんなこんなでその後も色々回ってみたけれど、お嬢様たちはピンときたのがなかったようです。アメリがちょっとブロックに興味を示したけれど、数はすでにうちに十分あるので、話し合った結果特に必要なしという結論に。


 このあとは特に必要な物もないということで、楽しいショッピングタイムもお開きに。それぞれ車を走らせ、帰途につくのでした。



 ◆ ◆ ◆



 晩ごはんは午前中に買っておいた材料でメンチカツを作って食べました。どんな料理もできたてが一番美味しいけど、揚げ物は特にそうね!


 アメリちゃんはさっそくいるかたろうを加えた海産物ファミリーで謎の寸劇を堪能しています。


 私は仕事の合間に、ちょっとLIZE。まりあさんがインしていたので、そういえばと、前々から抱いていた疑問をぶつけてみる。


「素朴な疑問なんですけど、まりあさんご実家S町ですよね? なんでまた同じ市でお一人で暮らそうと考えられたのでしょうか?」


 私が東京に出てきたのは漫画家として一念発起するためだし、かくてるの皆さんはゲーム作り効率化のためやなんやでご同居。白部さんは猫耳人間の近くにいたいから。


 まりあさんだけ動機がよくわからない。


「理由ですか? ごく単純に、三年前兄が結婚しまして。兄嫁と同居したので、わたしも絵本の稼ぎが安定してきたこともあり、今のところに移ったんです」


 思った以上にシンプルな理由だった! なるほどねー。


「へー。お兄さんがいらっしゃるんですねえ。こんばんは」


 優輝さんがイン。二人でご挨拶を返す。


「あたし、一人っ子なもんでちょっと兄弟って憧れるんですよね」


「あー、わかります」


 うなずき猫スタンプとともに同意。


「うちの兄、優しいのでずいぶん良くしてもらいましたね」


「ばんわー。兄弟トーク? ウチ、年が離れた妹と弟がいるから、良く面倒見てたなー」


 久美さんも会話に加わったのでご挨拶。


 なるほどね、子供好きの理由はそこかー。


「で、そこに妹分のさつきもいたからさ。毎日賑やかだったよ」


「呼ばれて飛び出てこんばんはーっす! いやー、姉さんには色々お世話になったっすねー」


 さつきさんも入ってきたので、ご挨拶を返す。白部さんは既読が付かないのでまだ外でお仕事してるんだろうなあ。ノーラちゃん共々大変ですねえ。


「由香里さんはお仕事ですか?」


「ミケちゃんをお風呂に入れてるっす」


 そういえば、かくてるハウスのお風呂って見たことないな。広いんだろうなー。


「あっ! そうだ!」


 唐突に優輝さんが電球猫スタンプとともにメッセージを打つ。


「お花見、一週間後にしましょう! そのあたりにF公園で満開になるそうですよ!」


「おお、ついに日程決定ですか! 多分大丈夫です」


 わくわく猫スタンプとともに返信。


「はい。まりあさんはいかがですか?」


「特に用事はないですね。大丈夫だと思います」


「じゃあ、あとは白部さん次第ですねー」


 優輝さんがうなずき猫スタンプを打つ。


 お花見、楽しみだなー!

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