今日も今日とてお仕事なう。だいたいプロットも煮詰まってきて、もう一息で完成というところ。
それはそれとして、今夜の晩ごはんどうしよう?
山芋はお昼にとろろごはんにして使い切ったけれど、昨日使いきれなかった紅しょうがを絶賛持て余し中。青のりのほうは冷蔵庫に入れとけば結構持つと思うけれど、紅しょうがは早めに使い切りたい。どう使おうか。
案、その一。お好み焼き。うーん、粉もの連発はちょっと飽きるなあ。
案、その二。焼きそば。お、悪くない。青のりも一緒に消費できてグーね!
でもここで止まらずに、次の案を考えてみたい。
案、その三。牛丼。これも良さげ。特に牛丼屋さんって女だけだと入りづらいから、食べる機会があんまりないのよね。
あとは……特に思い浮かばないな。よし、この二択でスーパー行ってから決めましょ!
時刻も四時半ちょっと前。買い物行くなら今のうちだねー。
「アメリー。お買い物行きましょー」
椅子から立ち上がり、ブロック遊びしていたアメリに声をかける。
「おおー、お出かけだー!」
彼女も元気良く立ち上がり、外着に着替え始めた。
さて、私も外着にチェンジしたら出陣だあ!
◆ ◆ ◆
おなじみ、いつものスーパーにやってきました! ではさっそく、チラシチェーック!
じゃん! 牛切り落としとお米がセール! あら、これはこれは。いきなり牛丼に大決定? 一応、精肉コーナーで豚肉も見てみましょ。
……うーん、やっぱり今日は牛切り落としのほうが安いね。焼きそばはまたの機会に~。
お米一袋と玉ねぎ一個もかごに入れて、と。最近飲みすぎかなーと思うので、マスペとコーラは自重。牛丼に合わないしね。
明日のぶんのパンはあるから、牛乳だけ買っていきましょ。あと、コーヒーが切れそうだからそれも。今日はこんなもんかな? では、お会計~。
◆ ◆ ◆
ただいまーっと帰宅! そうそう、猫耳人間になりたての頃は靴を脱ぎ散らかしていたアメリも、今ではきちんと揃えてくれるようになっています。「偉い偉い」と頭を撫でると、「うにゅう」とおなじみの気抜けボイス。
手洗いとうがいの後、お米を水に浸してお仕事再開!
うーん、はかどる! かくてるハウスでのお手伝いが、いいリフレッシュになったのかな? 今扱ってるの、優輝さんとミケちゃんだしね。特に、ミケちゃんも子供同士のほうが気が合うからか、意外と今まで深く話す機会がなくて、ちょうどいい体験だったのかもしれない。
おっと、スマホのアラームが。炊飯スイッチ押しに行きましょー。
……戻り!
「おねーちゃん」
「なーに?」
アメリが話しかけてきたので、くるりと椅子を回して振り向く。
「問題出してー」
漢字と九九のお勉強をしていたようで、そろそろまた実力を試したいってところかな。
「OK、OK。じゃあ、問題出すねー」
というわけで、テスト開始!
……おお! 漢字、九九ともに正答率が約五割! すごいなー。
「アメリ~。半分ぐらい当たってるよー! すごいすごい」
頭を撫でると、「うにゅう」とおなじみの気抜け声を出す。
すると、いい感じにちょうどスマホのアラームが鳴りました!
「アメリー。ごはんの時間だよー。すぐ作るからね!」
というわけで、一緒にキッチンへ~!
◆ ◆ ◆
さーて、さっそく三分でクッキングする例のBGMを脳内再生~。レシピ動画もスマホで再生。お料理頑張るぞっ!
まず、蒸されたお米を切りまーす。
続いて、牛肉を食べやすい大きさに、玉ねぎは半月状に薄くカット。
そして、お鍋を用意! 火に掛ける前に、玉ねぎ、チューブ入りしょうが適量、水四百ミリリットル、お醤油百二十ミリリットル、料理酒とみりん百ミリリットルずつ、お砂糖大さじ六杯をイン!
中火で煮立たせたら、お肉を投入~! ある程度アクを取ったら、中火と弱火の中間ぐらいの火力でコトコト二十分煮まーす。
「ふう。アメリちゃん、休憩タイムです。動画でも見ましょ」
というわけで、お魚や猫の動画を見ながら和みタイム。やっぱりというかなんというか、猫ではアメショがお気に入りみたい。シンパシーを感じるのかな?
「おねーちゃん」
「なーに?」
アメリが何やら真剣な面持ちで話しかけてくる。どうしたのかな?
「あのね、アメリ包丁使えるようになりたい! そしたら、もっとおねーちゃんのお手伝いできるから」
「包丁かー」
正直怖い。でも、いつか教えなければいけないことでもある。私が最初に包丁を握ったのっていつ頃だったかな……。
「わかった。でも、本当に危ないから慎重にね。明日、包丁の使い方を教えてあげる」
「おお~!」
瞳をキラキラ輝かせる彼女。本当に、向上心の強い子だな。頭を撫でると、本日三度目の「うにゅう」という気抜け声を上げる。相変わらず可愛い。
そんな話をしていると、キッチンタイマーが二十分経過を教えてくれた。
「よっし! それじゃあ、ごはんにしよっか!」
ごはんをよそって牛丼を載せ、おつゆをかけまわす。あとは、紅しょうがをひとつまみ。
お茶を淹れて配膳し、テーブル中央に紅しょうがを置く。
「アメリのは、紅しょうが少なめにしといたよ。物足りなかったらそこから追加で入れてね。あんまり入れすぎると、辛くなっちゃうから注意~。じゃあ、いただきます!」
「いただきます!」
ぱくっとひと口。うん、いい感じいい感じ! 安いお肉だけど、十分美味しい。むしろ、牛丼にはこのぐらいのほうがいいよね。
「美味しい!」
アメリもキラキラと瞳を輝かせる。良き哉良き哉。
こうして牛丼も食べ終わり、後片付け。紅しょうがは使い切れなかったけど、まだ使い道があることでしょう。
あとは、アメリが自習する傍らでプロット執筆。そして完成! 真留さんに送信すると、まだ会社にまだいたみたいで、「明日二時に伺います」と、いつもの時刻をご指定。
さーて、明日も頑張りましょー!
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