「おねーちゃん、起きてー! 朝だよー!」
「うぅ~ん……真留さん、なんとか今日中に仕上げます……むにゃ」
朝起きて、トイレとお顔洗うのを済ませたら、おねーちゃんのお腹をもみもみして起こすのが、アメリの一日の始まり。
「うにゅ……おはよー……ふわあああああ~」
おねーちゃんは、お寝坊さん。
起き上がって、トイレとお顔を洗いに行ったので、アメリは今のうちに、ごはんの準備。今日は、ほうれん草の残りと卵で、ソテー作ろっと。あとは、トースト焼いて……。
「お疲れ様~。あふ……」
おねーちゃんが、テーブルにつく。まだ、うとうとしてるね。おねーちゃん、ほんと、朝はどうしてこーなんだろ?
「もうすぐできるよ~」
じゅうじゅう。じゅうじゅう。……できた!
お皿に盛って、トーストと牛乳と一緒に、テーブルに並べる。
「いただきます!」
「いただきま~す」
アメリは、元気にぱくぱく。おねーちゃんは、もそもそ。アメリたちは、朝はいつもこんな感じ。
一足先に、ごちそうさま。おねーちゃんが食べ終わるまで、テレビでニュースを見る。おお。こーきょのカルガモが、お引越しだって。天気は晴れ。
「こーきょのカルガモがお引越しだって!」
「へー、そうなんだー……ふわあ」
うにゅう。朝のおねーちゃんは、話しかけても、なんかパッとしない……。
おねーちゃんも、やっとごちそうさま。お皿とフォークを片付けて、一緒に洗面所へ。
交代で歯磨き。おねーちゃん、だいぶしゃっきりしてきたね。
寝室で着替えを済ませて、アメリはスマホでLIZE。おねーちゃんは、ニュース見た後に、LIZE。
ミケや、まりあおねーちゃんたちと、朝のご挨拶。
今日は、おねーちゃんを観察することに決めてるので、ときどきおねーちゃんを見ながら、恐竜について調べもの。
いつものようにコーヒー牛乳を作って戻ってきて、お仕事始めました。「この線、気に入らないなー」とか、ちょっと独り言が多い。
でも、すごく集中していて、かっこいい!
◆ ◆ ◆
お昼は、おねーちゃんと一緒にラーメン作り。例によって、出来上がったらハイタッチ!
一緒に作った、とんこつラーメン美味しい!
おねーちゃんが、にこにこしながらアメリを見てる。
「どうしたの?」
「んー? アメリが美味しそうにご飯食べてくれるの、嬉しいなあって」
うにゅう。なんか、照れくさい……。でも、おねーちゃんが嬉しいと、アメリも嬉しい!
二人で後片付けして、歯磨き。
そろそろ、押江せんせー来るね!
◆ ◆ ◆
せんせーとのお勉強で、おねーちゃんを観察できないけど、しょーがないよね。お勉強、楽しいし!
今日は、カンブリア生物の授業! おお~! カンブリアの生き物って、やっぱり面白い!
押江せんせーがときどきクイズを出してくるので、うんうん悩んで、元気に回答!
何か見られてる気がしたから、おねーちゃんのほうを見てみると、アメリたちを見て、にこにこしてる。アメリも、にっこり笑顔を返す。
おねーちゃんは、仕事をしながらでも、ちゃんとアメリを見てくれてる。嬉しいな。
◆ ◆ ◆
勉強が終わったので、一休み。
一休みしたら、パーティー用の服に着替えて、一緒にミケのうちにしゅっぱーつ!
出迎えてくれた、さつきおねーちゃんとご挨拶。今日は、さつきおねーちゃんの誕生日!
ケーキとステーキを食べながら、楽しそうにおしゃべりするおねーちゃん見る。
「ねえ、ミケ。ミケから見て、うちのおねーちゃんってどんな感じ?」
みんなが、おねーちゃんをどう思っているか気になったので、インタビュー。
「そうねー。優しいし、何より楽しい人よね。まあ、優輝とかさつきのほうが、楽しいというか、賑やかだけど」
ふむふむ。
「クロは、うちのおねーちゃん、どう思う?」
「ボク? そうだなー。ミケとあまり変わらないかな。それと、結構しっかり者だよね」
おお? おねーちゃん、朝はだらしないよ?
「ノーラは?」
「そーだなー。クロに同意だけど、ちょっと、おっちょこちょいだよな」
そーだよね。でも、そこがかえって、何か好き!
「ともちゃんは?」
「優しい! あと、おかーさん、神奈おねーちゃんと話してると、すごく楽しそうだから、ともも楽しい!」
おお。そういうの、「しゃこーてき」って言うんだっけ? おねーちゃんは、誰とでもすぐ仲良くなるよね!
みんな、おねーちゃんにいいイメージを持ってるってわかって、何か嬉しい!
そんなお話をしてたら、お食事会も終わり。美味しかった~!
続いて、プレゼントのお渡し会。「リリピュア」のお人形付きお菓子をプレゼントしたら、さつきおねーちゃん、とても喜んでくれた! えへへ。
おねーちゃんは、アメコミとかいう漫画のフィギュアを贈ったみたい。
◆ ◆ ◆
お誕生会も終わって、おうちに帰ってきたよ!
「楽しかったねー」と笑顔でおねーちゃんが言うので、「うん!」と笑顔で返す。
歯を磨いた後は、部屋着にお着替え。
おねーちゃんは、「ねんまつしんこー」で忙しいので、アメリ一人でダンスゲーム。
……ふう、汗かいた~。
「お風呂、用意するね」
おねーちゃんがお風呂を用意してくれるので、後をついていく。
「あら、休んでていいのに」
「うん、ちょっとね」
おねーちゃんを観察してるのは秘密。
てきぱきと、お風呂を用意するおねーちゃん。ほんと、朝だけどーして、ああなんだろ?
お湯が溜まるまで、おねーちゃんは、お仕事再開。
おねーちゃんは、働き者だなー。アメリも頑張らないと!
ベッドに腰掛けてスマホをいじりながら、お姉ちゃんをちらちら見る。
「どしたの? 何か私、気になる?」
「ううん、なんでもないよ!」
ふう、観察が気づかれるところだった。
お風呂が溜まったので、二人でざぶん。
おねーちゃん、すごく気持ち良さそう。アメリもいい気持ち。
三十まで数えて、頭と体を洗う。背中は、互いに流しっこ。
いいお湯だったー。最初は怖かったのに、すっかりお風呂好きになっちゃった。
おねーちゃんが、洗濯機をかける。アメリも、使い方覚えたいな。おねーちゃんの「ねんまつしんこー」が終わったら、教えてもらおっと。
あとは、ひたすらおねーちゃんはお仕事。……そろそろ、寝る時間になっちゃった。
「おやすみなさーい」
「はい、おやすみ。いい夢を」
おでこにキスして、頭を撫でてくれる。うにゅう。
アメリのおねーちゃんは、ねぼすけさんだけど、とっても働き者。明るくて優しくて、みんな大好き!
もちろん、アメリはそんなおねーちゃんが、とーってもとっても大好き!
観察終わり! おやすみなさい。
読み終わったら、ポイントを付けましょう!