どこにでもいる平凡な大工だった速水賢志郎(33歳)は、仕事中に落下事故を起こしてしまう。
目が覚めるとそこは美しい草原の中だった。死後の世界と勘違いして歩き続けると、ある小屋にたどり着く。
ここが死後の世界か、小屋から出てきたオッサンに尋ねる。オッサンの話を聞くうちに、そこが魔物も生息する異世界だと気付く。
とっさに記憶喪失を装って、オッサンの家に招待されることになった。しかし、家の造りを見て、あまりの陳腐さに言葉を失う。
しばらく生活をしていくうちに、この世界にいる「魔物の正体」に気付いた賢志郎。自分にしか出来ないことで、その魔物と戦うことを決意する。
元の世界では、毎日ただ淡々と大工仕事をこなしていた。
そんな賢志郎が家を建てて喜んでくれる人々を見て、自分の存在意義を見つける。
ほのぼのファンタジー。