転移された双子の異世界生活記~スローライフがしたいのに周りがさせてくれません~

異世界転移された双子の兄妹の生活記録
イズミント
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23 幸人達の今後と世間話

公開日時: 2021年2月26日(金) 12:00
文字数:2,327

いつも閲覧ありがとうございます。

なろうからの移植は、これで最後となり、次回の更新からこの作品はノベリズムオンリーでの展開となります。

「それで、ユキトさん達は今後この村を拠点にしたいのかな?」


 幸人達がこの村に来るまでの流れを聞き終えた後で、アリアが幸人達に今後の事を聞いてきた。


「はい。 俺達はこの村を拠点に色々やっていきたいです。 俺は冒険者として」


「僕もかな。 元の世界に戻れないなら、この世界で生きていくしかないので」


「私は将来店を開こうと考えてます。 なので、この村で修行したいですね」


「私は幸人君と一緒に冒険者ですね。 能力的に出来る事と言えばそれしかないし…」


 幸人と和哉と道場みちばさんは冒険者、日下部さんは将来店を開きたいのか。


「というか、お前ら元の世界に戻れない事を知っていたのか?」


「ああ、セシル王子からそう聞かされた」


「私達、それを知った時はショックだったわ」


道場みちばに至っては、三日間引きこもってたからな」


「あなた達は、私や兄と違って家族がいましたからね…」


 ああ、幸人達が元の世界に帰れないのを知ったのは、セシル王子から聞いたからか。

 俺や有栖と違い、家族がいるからな…。

 二度と家族に会えないという事実にショックを受けるのは当然だろうな。

 道場みちばさんが特にショックだったみたいだ。


「分かった。 じゃあ、住民登録していくね。 四人は気のすむまで、この屋敷に住んでもいいけど…」


「いいのですか?」


「うん。 いくつか家を建てないといけないけど、最低でもその間はね」


「私も、再会したみんなともお話がしたいので、賛成ですね」


 アリアの提案に、有栖も賛成していた。 やはり、再会した日下部さんや幸人達と話をしたいという気持ちもあるのだろう。

 ちなみに、俺も賛成だ。


「じゃ、決まりだね。 あと、セシル達は?」


「僕達も、ここを暫くの拠点にするけど、まずは『魔法国家アルエス』に向かうよ」


「あ、そっか。 確か呼ばれてたんだったね」


「うん。 ミリア姉さんとセシルだけでなくボクも呼ばれたからね。 行かないとダメなんだ」


「シリルお姉ちゃんもなんだね。 分かった。 四人の事は任せて。 こっちにはスグルお兄ちゃんとアリスお姉ちゃんもいるから。 あと、馬車と護衛役の冒険者も用意しておくね」


「済まない、アリア姉様。 準備が出来次第行ってくるよ」


 セシル王子達は、『魔法国家アルエス』に準備が出来次第、向かう事になる。

 アリアが、ギルドに護衛役の冒険者を募るように魔法通信で連絡し、クリスタさんに他のメイドさんと一緒に馬車の準備をするよう伝えていた。

 こういう形でテキパキ出来るのも、アリアが村長を兼任できる要因にもなっているのだろうな。

 セシル王子達の準備を含めて、大体30分経った時に、護衛役の冒険者達も屋敷の前に待機していた。

 こうして、セシル王子達は護衛役の冒険者と共に『魔法国家アルエス』へ向かって行ったのだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「セシルさん、大丈夫だろうか?」


「大丈夫だよ。 護衛役の冒険者もAランクの冒険者を指定したからね」


 セシル王子達が『魔法国家アルエス』へ向かってから30分後。

 俺達は、一階のリビングで色々と世間話をしていた。

 幸人達は、セシル王子達を心配していたが、アリアはAランクの冒険者を護衛役にしたから大丈夫と言った。

 確かに、幾つかの試験をクリアしないとなれないAランクの冒険者なら信頼度は高いだろうな。


「まぁ、心配する気持ちも分かりますよ。 チートレベルの能力を持つ三人組がしでかす可能性もありますから…」


 有栖も、やはりセシル王子達を心配している。 やはり、いつあのチートレベルの能力を持つ三人組が絡むかわからないからだ。


「話は変わるけど、僕はこの世界の結婚ルールが元の世界と違った事に驚いたよ」


「ああ、近親婚が当たり前だったり、一夫多妻…いわゆるハーレムが普通に存在したり…」


「だから、さっきの自己紹介であんな事を言ったんだね」


「そういう事だね。 まぁ、ユキトさん達の世界じゃタブー扱いだったから仕方ないよ」


 話は変わり、この世界の結婚ルールが話題に上がった所で、幸人達はやはりルールの違いに驚いていた。

 ハーレムだったり、近親婚だったりと俺達の世界じゃあり得ない話だしな。


「そのおかげで、私は兄さんと異性として付き合う事ができるんですけどね」


「ああ、有栖さんは卓君が好きだったもんね」


「え、マジで!?」


「大マジさ。 だが、有栖は世間体を考慮してキャラを作ってたんだよ。 クールで毒舌な女というキャラをな」


「私達は、有栖さんが卓君の事を好いているのを分かってたけど、世間体を考えて敢えて言わなかったわ」


「そういう事か…」


 だが、この世界に来て結婚ルールを教えて貰ったおかげで、有栖とは男女として付き合えるのだからある意味ありがたいかもな。

 ただ、ハーレムに関してはまだわからない。

 有栖は5人の上限の範囲内なら構わないと言ってくれたが、俺自身はどうすべきかはまだ考えてないしな。

 まあ、これは色々解決してからにした方がいいな。


「明日からユキトさん達をギルドに連れていくよ。 登録とかしないといけないし、依頼の手順とか教えないといけないから」


「なら、俺と有栖は採取依頼を受けて時間を潰してくるよ。 有栖もそれでいいな?」


「はい。 兄さんと一緒なら大丈夫ですよ」


「ホントにラブラブだなぁ」


 有栖が俺の身体にベッタリくっついている様子を見て、幸人がそう嘆いた。

 というか、お前と日下部さんはカップルだろうが…。


「今日は疲れてるだろうし、余ってる部屋を案内するから、そこでゆっくり休んでね。 ご飯の時は呼ぶからね」


「了解です」


 その後、アリアは幸人達にも自分の事を呼び捨てで呼んでいい事と話し方もタメ口でいい事を伝えたみたいだ。

 まぁ、王女よりも村長の仕事がメインになりつつあるしなぁ。


 とにかくこれで、幸人達も居場所の確保できたわけだ。

 この村も賑やかになりそうだなぁ。

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