ある日、車に轢かれたオオカマキリの死骸を見て、その立派さに驚き、生きた姿で会いたかったなぁと思いました。
その2日ほど後、ベランダにオオカマキリ成虫が出現しました。
私は嬉しかったですが、ベランダをチョロチョロされると潰してしまうかもしれないし、ベランダの物に卵を産まれると困るので、手乗りにして向こうまで連れて行って放そうとしました。
その間カマキリさんはあちこちの壁に登りたそうにしていたのですが、そのまま「安全かなー」と思う場所まで持って行き、そこにあった塀に手をくっつけてカマキリさんを降ろそうとしました。
が、カマキリさん、私が選んだ場所がどうもご不満な様子。さっきまでどこかに登りたそうにしていたのに、ピタッと動きを止めて、降りようとしません。
気に入らないのかなーと思いつつ、こちらも足を止めてしばらく待ってみました。もう少ししても降りていかないようなら場所を変えようかな、と。
ところがカマキリさん、おもむろに私の指をカマでグッと挟んで、ガブッと噛みついてきました。ビックリ。
すぐ塀に降ろしたので、別にピリッとする程度でさほど痛くないんですけど。意外すぎる行動で、「えーっ!?」と動揺が止まりません。
カマキリは「動く物を餌と認識する」と聞いています。つまり、動かない物はカマキリにとって餌ではないはず。で、私はカマキリを手に乗せていたので、手自体はカマキリにとって「動く物」ではなかったはず(私自身は歩いてきたけど)。なのに噛まれるとは。
カマキリは、良い産卵場所を見つけたのに別の場所に連れて行かれたことで、なんだか怒っているようです。私はしょんぼりしてしまいました。
私が「イエーイ、手乗りにできた~」とはしゃいでいることにもご立腹だったのかもしれません。
しかし、カマキリが足場を噛むとは思いませんでした。カマキリが木の枝や草に乗っていて、木や草が風で揺れたからといって噛みつくでしょうか?
動くものが餌といっても、風で揺れた物を一々食べて回ったりしたら、草食や雑食ではないカマキリはお腹を壊してしまうはず。「風で動くもの」と獲物をどうやって見分けているのでしょう?
これについて調べてみると、情報があれこれ出てきました。何やら、餌を認識する条件が色々ありそうです。
私には難しく、これを理解するには、何年かかかりそうでした……。
とにかく、カマキリは手乗りにしていても噛みついてくるということを学びました。
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