私はエッセイに関しては多少、「検索でヒットすること」を意識しています。より一般的な言葉を多く使い、具体的な文章にし、共感できるポイントがあった方が検索結果に載りやすい気がするのです。テーマがあるエッセイはやはり、アクセス数も上がりやすいようですね。
しかし物語は検索結果に載りません。というか多分載っていません。自分の物語に関する紹介ブログをいくつか書いたりしていますが、誰も知らない作品について、ネタバレしないよう情報を控えて書いたブログなど、誰の目にも止まらないのでしょう。投稿時に誰か一人でも反応してくださればラッキー、くらいです。
過去作品であるということもあり、特にアクセス数が上がらないのはカクヨムの「からくりの鼻唄」です。
私の初期の作品であり、文章も拙いのですが、そこまで読みにくくはないはずです(下手すぎて読みにくいという自覚がないだけかも……)。自主企画にも何度か出しています。一体なぜこんなにも、反応がないのでしょう。
と、考えていて、思いついた仮説が一つ。
私は最近少しSFに興味を持ったのですが、機械の構造のことはまったく分からないおバカさんです。学がなく、勘で電子機器を操作することもできません。機械オンチなのです。「電子」と電子じゃないものの区別もつかないくらいです。
なのでからくりの鼻唄を紹介する時は素直に「科学など分からない機械オンチが書いたSF風ファンタジーです」とアピールしているのですが……。
問題はそこかもしれません。
SF風ということでSFに興味のない人からは避けられ、SFに興味のある人からは頭の悪さを見抜かれているのです(仮説)。
この間昔のSFの映画等を見たり、SF映画のレビューを見たり、SF小説の前書きを読んだりしていたのですが、SFの醍醐味はストーリーのみならず理屈にあり、説明シーンこそ見所なのかもしれないと感じました。私は難しい説明が苦手なので、説明が続くと「……」となるのですが、SFファンは逆なのでは?
思えばドラえもんも、作者様が「のび太は僕なんです」みたいなことをおっしゃっていましたが、ドラえもんが道具や未来の世界について説明するシーンとか、説得力ありましたよね。私のようなアホは「ほへー」と聞き流していますが、作者様は相当賢いに違いありません。
主人公を少しおバカさんにして親しみやすくしてくれる作品もありますが、賢い人ほどバカを演じるのが上手いといいます。見せかけの親しみやすさに騙されてはなりませんね。そしてSFに限らずですが、「分からない人は分からなくて結構」みたいな上級者向けの作品もあるようですね。
と、頭脳について考えてみると、どうも私にはSFは無理な気がしてくるのでした。SFが何の略かすら覚えられない始末ですし……。
しかし逆に「何なら書けるんだろう?」と考えたとき、私は気づいてしまいました。自信を持って書ける題材などないことに。
弱肉強食の世に疲れた今、生命を超えた存在に興味がありますが、どう足掻いても私には圧倒的な描写力やら知識が足りないのです。
ということで開き直りました。何も書けない作家として、好きなものをなんでも書けばいいやと。アクセスがないのは初めから納得の上で(いや納得しないけど……)SFもどきも書きたくなったら書きます。
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このエピソードを書いたのは少し前なのですが、ノベリズムに投稿した方の「からくりの鼻唄」はけっこう反応をいただいています。ノベリズムでは各話への反応が分からないので、最終話にコメントをいただかない限り、最後まで読んでくださったかどうかは不明なのですが……。
ノベリズムではけっこうSFが人気な気がします。
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