うだつの上がらないエッセイ集(2)

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月澄狸
月澄狸

隣の芝生も真っ青

公開日時: 2023年6月23日(金) 10:10
文字数:1,036

 子どもの頃、私以上に社会に馴染めない(というか馴染もうとしているように見えない)身内が何かの障害だと診断されて(詳しくは知らない)、そこからその身内には優しい先生がついて、端から見れば身内はめちゃくちゃワガママなだけなのに優しくされていて、羨ましかったです。

 今でも、人を押しのけ、自分に甘く、他の人に文句を言い、注意されると人のコンプレックスをつつくようなことを言って嘲笑うか激怒して暴れるなど、客観性だか共感力だか、優しさみたいなものがほとんど感じられないのですが。


 何らかの診断を受けた人とは違い、何の診断もされていない健常者の私は、「ちゃんとできるはずだ」と注意され、でも期待に応えられませんでした。今はさほど期待されず、なんとか存在を許されている(殺すわけにもいかないだろうし)ところだと思います。おそらく身の回りの誰かと大喧嘩すれば、「今までお前にどれだけ我慢してきたと思ってるんだ!」などと叫ばれることでしょう。

 世の健常者にも私のような社会不適合者はいっぱいいるはず。健常者だってこんなもんです。


 もしメンタルの病院とかに行って、良い仕事を紹介されたり支援を受けたり……といったことに繋げていただけるのなら甘えたいですが、医者通いで時間とお金をどんどん取られるだけなら(ついでに書かなきゃいけない書類とか手続きも増える?)、面倒だなぁと思って、病院にはあまり行かない派です。骨折を放置して変なくっつき方をしたことだけは、「次から骨折したら早く病院行った方が良いかもな」と思っています。

 あのときは職場の人が「病院行っときなよ」って言ってくださったおかげで助かった……。そういや私、日々文句と被害者意識ばかりで感謝が足りませんね。幾度も助けていただいてきたのに。反省。


「知恵遅れ」って言葉がありますね。多分「つんぼ」とかと同じで現代だと差別用語で、使っちゃいけないやつでしょうか。時代によって言い方変わっていくだけって気もしますが。

 私は診断を受けていないため「知恵遅れ」ではないですが、知恵遅れという言葉になんか共感します。何もかも、何年か遅れて理解している気がするんです。他の人であれば子どもの頃から理解できているらしい何らかの概念・感覚が私には理解できず、でも今になって子どもレベルのことが理解できていっているような。

 なので今はそれなりに人間っぽく振る舞えます。今のところ表面だけであり、全体通すとまだまだなのですが、いつかはもっと上手に生きられるようになるかな?




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