ある朝。
いつも通る道の、いつもは足を止めない場所で、野草の葉の美しさに見とれて立ち止まりました。
写真を何枚か撮りました。
色合いや模様がとても美しかったのです。
そして数時間後。帰りに同じ道を通ると、草たちは草刈りで姿を消していました。
あの朝、野草たちは自分が刈られることに気づいていたのでしょうか。
「美しい今の姿を撮っておいてほしい」と呼びかけてきたのかもしれません。
以前にも、野草を撮りに行った日が偶然草刈りの日で、今撮ったばかりの草を、草刈りの人が刈ってゆかれたことがありました。
生きているものってなんだか、儚くて切なくて愛おしいですね。
それは人間も同じなのかもしれません。
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