うだつの上がらないエッセイ集(2)

思いつきで気楽に更新します。基本的に一話完結なので、お好きなページをご覧いただけると嬉しいです。
月澄狸
月澄狸

記憶の不思議

公開日時: 2022年3月8日(火) 02:11
文字数:493

 今まで自分の世界から失われてきた物もずっと、頭の中に眠っているのでしょう。カセットテープやビデオテープが復帰することは私の世界ではもうないだろうけど、頭の奥ではカセットもビデオもブラウン管テレビも残り続けているのでしょう。


 朝起きて、もしもそこが過去の一日だったら……

 私は古い道具たちを使って、過去の暮らしを再現できるでしょうか。


 初めは思い出せず体が慣れず……でもそのうち思い出すかも。

 あー、でも……現代のようにスマホですぐ答え合わせができないからどうでしょう。意外と難しいかもしれませんね。


 ブラウン管テレビの電源を入れると、キーンと高い音がする……

 この音が聞こえる人と聞こえない人がいるらしく、聞こえるか聞こえないかで地味に盛り上がったり。


 分厚く大きかったビデオテープの箱、ゲームカセット……大きいからこそ、手に取る存在感とワクワクも大きかった気がしたり。


 手触り、色形、ビデオデッキにビデオを軽く押し込む感じ。

 ブラウン管テレビが発する静電気。


 そういうことも、思い出す機会がなければ失われていくのでしょう。

 日常のド忘れも、その情報がいるかいらないか、整理のため定期的に試されているのかも?




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