決意し、覚悟を決めた。
やることは簡単。二人の女性を守ることだ。身を挺してでも。ついでに隣の仲間も守る。たぶんカズも同様のことを考えているだろう。
とは言え今すぐに何か出来ることがあるわけでない。しばらくは情報収集だ。そう考えて携帯端末をいじっていたらお知らせアプリに新着情報があるのに気がついた。
「なあカズ。お知らせアプリに新着情報があるんだが?」
普段はあまり見ないアプリだ。アプリの情報が更新されると新着マークが付く。俺はあ知らせアプリを開いてみた。そこには初級の森林ダンジョン攻略おめでとうございますの文字が。
「おいカズ!」
「ジンさん! これって!」
二人同時に声を上げた。どうやらあの巨大カマキリはボスだったらしい。
「はは。マジか……」
俺が呆れていると、カズが記事を読んだ。
「えっと、攻略おめでとうございます。道具屋でレアアイテムを配付いたしますので受け取りに来て下さい。だ、そうです」
「へぇ。レアアイテムねぇ」
「どうします? 貰ってきますか?」
「そうだな。暇だし貰いに行ってみよう」
二人で道具屋へ移動してバニーガールな店員に尋ねた。
「あのぉ、すみません。これ……」
そう言って携帯端末のアプリを見せる。するとバニーな店員さんはニッコリ笑って頷いた。
「ダンジョン攻略おめでとうございます! こちらがダンジョン攻略したレア商品となっています」
そう言って渡されたのは四つの拳大の三角錐の水晶だった。
「おぉ綺麗~」
カズの感想に俺も頷く。
「確かにな。で? これの何がレアなんですか?」
俺がバニーな店員さんに尋ねると答えてくれた。
「こちらのアイテムは簡易結界レベル1となっています。ダンジョン内で休憩する際に四方に置いて使用すると魔物を寄せ付けません」
これなら安心して休める。俺はふと思ったことを尋ねた。
「これを持って移動したらどうなりますか?」
しかし世の中、そう都合のいい物はない無いようで、苦笑いを浮かべながら答えてくれた。
「残念ながら。これはダンジョンの床に設置しないと効力を発揮しません」
「そうですか」
でもまぁ、安心して休憩ができるならいいか。そうは思ったがやはり気になることはある。
「ダンジョン内のすべてのモンスターに有用ですか?」
すると、やはりバニーな店員さん。首を左右に振った。
「いえ。簡易結界レベル1は初級ダンジョンのモンスターならボスだろうと寄せ付けません。ですが中級ダンジョンへ行きますと一部のモンスターにしか効かなくなります。油断はなさいませんよう」
そう注意をしてくれた。でもこれならまぁ初級ダンジョンのクリアに役立ってくれるだろう。
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