弱小領地の生存戦略!

俺の領地が何度繰り返しても滅亡するんだけど。これ、どうしたら助かりますか?
征夷冬将軍ヤマシタ
征夷冬将軍ヤマシタ

人物紹介①

公開日時: 2021年6月24日(木) 23:18
文字数:2,222



 クレイン・フォン・アースガルド


 年齢:17(四章の時点)

 髪の色:赤茶色

 瞳の色:赤茶色

 身長:173センチ

 身分:子爵家当主


 二百年続くアースガルド子爵領を、普通に治めていた青年。


 両親や親類縁者とは死別しており、十二歳で領地を受け継ぐ。

 親戚とは疎遠で、本来の歴史ならば天涯孤独に近い人生を歩んでいた。


 気性は穏やかな方で。気安く話しかけられた方が心を許せるという、貴族らしくない性格をしている。

 朝に弱く寝坊しがちで、放っておけば昼飯時まで寝ていることも。


 細かいことは気にせず、大抵のことは前向きに捉えるが。

 これは悪人が少ないアースガルド領で、悪意に晒されることなく育ってきたことに起因している。


 趣味は畑いじりで、主にハーブの栽培を好む。

 マリーが淹れるお茶にはクレインが育てたものもあり、主に親しい者が尋ねてきた時に振る舞われる。



 初回の人生では平穏無事な毎日を楽しみ、平和な日々を過ごしていたものの。

 ラグナ侯爵家の軍勢によって領地が滅び、気づけば時が巻き戻っていた。


 彼自身が飛び抜けて優秀というわけではないが。失敗する度に過去へ戻り、常人ではあり得ない成果を残し続けている。

 やり直しの特性を生かして、緩やかに衰退していた領地を飛躍的に発展させた。


 彼自身の戦闘能力がそれほど無いため、戦の時は後方で指揮を執っているが。

 身体能力は別として。

 剣技や話術は、人生をやり直す度に洗練されていたりもする。


 そして、隠された能力。

 彼がまだ気づいていない力の使い道は三つあるが。

 現在は単純なやり直し以上の使い方は見い出せていない。


 続く五章で自分が「何故戦っているのか」を思い出した時、この物語が始まる。

 

 称号:オブセッション・アベンジャー




 ◇




 マリー

 

 年齢:17

 髪の色:茶色

 瞳の色:茶色

 身長:158センチ

 身分:クレインのお付きメイド


 アースガルド子爵家に仕えるメイドの一人。


 クレインと同世代ということもあり、幼少期から共に過ごしてきた。

 同年代の少ないクレインにとっては、数少ない友人枠。


 幼い頃の彼から「将来はお嫁さんにする」などと言われたこともあり、たまにお互いを意識するような瞬間がある。

 ただし。初回の人生ではいい雰囲気になったものの、気恥ずかしさからそれ以上には進展しなかった。


 能力面を見れば簡単な計算ができたり、賓客への対応ができたりと汎用性は高い。


 色々な場面でそこそこの優秀さを発揮するのだが。

 イマイチ有能に見えないのは、普段の性格と言動のせいだろうか。


 意外と気は使える方で、察しもいい方。

 特に寝起きでクレインが荒れている時の撤退判断は、最速の域に達している。


 称号:三枚目メイド




 ◇




 クラウス


 年齢:67

 髪の色;白髪

 瞳の色:黒

 身長:171センチ

 身分:執事長


 三代に渡り子爵家に仕える執事。


 線が細く、スマートな老人。

 幼いクレインの後見人として領地の経営を補佐してきた。


 領主の代行が務まるくらいなので、政治的な能力はそこそこ。


 次々出て来る突拍子もない政策に振り回されながらも、クレインの先見性には舌を巻くことが多く。

 彼の発案を実現させるため、裏方で事務仕事を取り仕切っていた。


 屋敷の人間は皆彼の教育を受けており、一定水準の学力がある。

 クレインの教育も行っていたが、二年ほど前からは完全に独り立ちを認めた。


 後継者不足で悩んでいたものの、今では人材も豊富になっているので。育成中の文官たちが育てば、引退したいと考えている今日この頃。


 称号:礼儀に厳しい執事長




 ◇




 バルガス


 年齢:39

 髪の色:薄めの茶色

 瞳の色:茶色

 身長:172センチ

 身分:労働組合長


 白いタンクトップにツルハシがトレードマーク。

 無精ひげを生やした、いかついオッサン。


 アースガルド子爵家で働く人夫などを、まとめあげる立場にいる。


 親分気質で下への面倒見がよく、労働者同士のトラブルがあれば仲裁していた。

 人間関係の調整能力はそこそこ高い。


 銀鉱山を開発する際には事故なども起きたが、遺族への謝罪なども彼の仕事。


 裏方で損な役回りがあったとして、クレインのためなら笑顔で引き受ける気のいい男でもある。

 上記のように、実は内政面や政策面で結構貢献している。


 彼が決死隊の指揮を執らなければ、銀鉱床の発見ができたかは怪しいので。

 バルガスが不在だった場合、実は序盤で詰んでいた可能性もあった。


 称号:鉱山の親分




 ◇




 ハンス


 年齢:35

 髪の色:白髪交じりの黒色

 瞳の色:黒色

 身長:171センチ

 身分:衛兵隊長(警察部門)


 アースガルド子爵家で純粋な兵士を務めていた、数少ない職業軍人。


 とは言えアースガルド領では兵士が活躍する場面もなく、暇な毎日を過ごしていた。

 そのため頻繁に畑仕事をしていたし、本格的な訓練も受けていない。


 発展していく領地を見るのは楽しいと思っている反面。

 拷問の仕事を唐突に振られたり。

 大手商会への殴り込みに付き合わされたり。

 反乱防止のために、戦後の荒れた地域へ派遣されたり。


 農家に毛が生えたくらいの実力で、王国最強の騎馬隊を足止めさせられたり。

 反乱防止のために、街中でリサイタルをさせられたり。


 クレインから振られる仕事がどんどん無茶になっていき、近頃は軽く引いている。


 能力は全体的に平凡だが、与えられた仕事はしっかりやるタイプ。

 その分クレインから便利屋扱いをされており、常に走り回っている。


 ちなみに歌は上手い。


 称号:苦労人の戦士長



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 末尾に付けた称号ですが。

 この人物を一言で言い表すならこう。という意味でついています。


読み終わったら、ポイントを付けましょう!

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