目の前に座っていた男性はアイマスクを外すと、驚いたようで一瞬目を見開いた。
「…ここは?」
「私も知らないです…起きたらここにいて」
「そうですか…」
この話声が他の人の聴覚を刺激したようで、連鎖するように目を覚ましていく。
「…!わ、え、何ですかこれ?」
「え、なにこれ?!なになになに?!」
「どゆこと…」
そう時間が経たないうちに、この場にいる8人全員が目を覚ました。
パッと見た感じ体調が悪い人もいなさそうで少し安心する。
「あの…何か知ってる人います?」
洒落た服装の男性が聞くと、一様に全員が首を振る。
「うーんどっちにしろ…」
暫く静寂が続いた後、凛々しい顔立ちをした男性が口を開いた。
「ここがどこかも分からなくて、外は雨が降っている状況で外に出るほうが危険です。
全員が目を覚ましても何も起こらないってことは、ここに連れてきた犯人もすぐ手を出そうとかいう考えはなさそうですね。」
「確かに」
「そうですね」
全員が納得したような表情を見せる。
その時、
プツンと何か音がした。
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