ある雪国にはユキノエナガというフクロウが生息している。白くモフモフので綿のような感触の梟だ。その国しか生息しないという情報で伝説化される。綿のような羽毛をしているので「綿帽子」などと呼ばれることがある。純白で綺麗で澄んでいるフクロウだ。
egoにて、レーマンとべリスは居酒屋で食べ物を食べていた。あの一件が終わり、いまは落ち着いていた。レーマンはこれからべリスにあの話をしようとしていた。
〈エゴ〉チェリービールおまち! やあ、べリスちゃん! 無事でよかったよ! このおっさんが無理を言ってすまないな
〈べリス〉いえ! 私は大丈夫です、このぐらい!
〈レーマン〉なーにが大丈夫だよ俺が行かなきゃやられてたぞ、まったく
〈エゴ〉そこに案内したのあんたでしょ
〈レーマン〉ん、まあそうなんだけど。でもまさか本当に行くとは思わなかった、根性あるな、女なのに
〈べリス〉根性と体力だけはあるわよ! じゃなきゃここまできてないわ
〈レーマン〉だな
〈エゴ〉レーマン、おれは調理場にもどる、また呼んでくれ
〈レーマン〉ああ
そういうとエゴは元の調理場にもどった。調理以外にも接客したり、運んだりと夫婦で忙しく仕事をこなしていた。
〈レーマン〉さて、話をしよう。べリスだったな、聞きたいこと全て話してやる
〈べリス〉ほんと!? じゃあ聴くわね! まず島についてよ、これに関して行く方法が船って聞いてる。でも雲の上にある島で海もないのになんで船なの?
〈レーマン〉お前は飛空挺をみたことあるか?
〈べリス〉ない、でも空を飛ぶ船よね?
レーマンは話す前にたばこに火をつける。
〈レーマン〉そう。飛空挺は空を飛ぶ鉄の船だ、お前が行こうとしてる島はその鉄では絶対行けない島だ。ちょっと問題だしてやる、そこに行くための船の材料を答えろ
〈べリス〉え、木材かしら?
〈レーマン〉ぶっぶー! でも惜しかったな、答えは蔓だ
〈べリス〉つる!? それってあなたの使ってた魔法!?
〈レーマン〉そうだ、俺が使う魔法だ。その島は黒い幕と白い幕の中心にある。黒い幕は沼のような空間、白い幕は川や湖のような空気、それを通り抜けてつくのが、伝説の島だ
〈べリス〉なるほど
〈レーマン〉まあただ単に白い幕だけの島もあるし、黒い幕だけの島もあるし、どっちもある島もある、様々だ。蔓は水に強く、泥や沼でも移動できるし船として機能もできる。唯一対抗できる材料さ。おれはたまたまその蔓の魔法を譲り受けた、そして蔓空船のあらゆる技術を教わったのさ
〈べリス〉じゃあレーマンさんは、舵も修理も航海もできるってこと?
〈レーマン〉一通りできる、これは蔓魔法にだけの特権だな
〈べリス〉そうなんだ! ねえ、お願い、その島に連れってってほしい!
〈レーマン〉え? いいよ
〈べリス〉やった!! て、え、かるぅ! なんで!?
〈レーマン〉なんでって、あ、1つ条件がある。船乗せる代わりに美味い飯を作れ
〈べリス〉え?
〈レーマン〉それが条件だ、あと必ずマンゴープリンを作ること
〈べリス〉マ、マンゴープリン? ぷッ 見た目によらずかわいいのね(◍¯∀¯◍)
〈レーマン〉うるせぇ!やるのか、やらないのか?
〈べリス〉いいわよ! 料理は得意だし!
〈レーマン〉そうか! それは良い! あの島に行くとしんどいし疲れるからな
〈べリス〉え、そんなに? てかやっぱり行ったことあるのね
〈レーマン〉まあ危険な道のりには変わりないからな、常に集中力と洞察力を必要とする、というかフルスロットルだよ
〈べリス〉うわ、やばそう
〈レーマン〉だから腹減る。まあ、今回はあんなことにはならないといいが……
〈べリス〉え? なんの話?
〈レーマン〉いや気をつけないとなってことだよ
〈べリス〉そう……
〈レーマン〉さて、そろそろ行くか
〈べリス〉どこに?
〈レーマン〉島に行くんだろ? なら船がいるだろ、その調達に隣の国ケルメシナ王国に行くのさ、まあ楽しもうや冒険を、グズグズしてる暇ないぞ
レーマンは立ち上がりエゴにお金を渡し、店から出た。それについでべリスも出た。
〈レーマン〉お前さ、馬乗れる?
〈べリス〉まあ人並みには
〈レーマン〉よし、馬乗ってケルメシナに行くぞ早ければ明後日の朝には着く
〈べリス〉わかったわ
レーマンは役畜場で馬を二頭買った。
2人は馬に跨り、早速シード国を出てケルメシナ王国へと向かった。途中途中、休みながら馬を走らせた。
朝も昼も夜も時間あれば国に向かった。谷など危険な場所はない。この道は平原と川がある、静かな場所だ。
馬に乗り揺られながらべリスはレーマンに話しかけた。
〈べリス〉ねえ、どうして協力しようと思ったの?
〈レーマン〉あの島の伝説は真実だからさ
〈べリス〉え?
〈レーマン〉島の伝説はバカにされる、俺も当時そうだった。それにお前の覚悟を見た。それだけだ
レーマンはなにか隠しているのかもしれない。そんな事をべリスは考えていた。
〈べリス〉私ね、島を襲った連中を許せないの、だから復讐したい! そして母さんのネックレスも取り戻したい、どうしても許せないの!
〈レーマン〉べリス、気持ちは分かるが復讐はやめな何も意味無いお母さんはそんな事望んではいない。ネックレスを取り戻す、それだけでいいんだよ。それに復讐しないのが復讐だったりすることもある。ほらあと少しでケルメシナ王国だ
〈べリス〉うん……
復讐とはなんだろうか。べリスは胸が痛かった。いままでネックレスを取り戻したついでにあいつらに復讐しようと考えていた。そんな感情をレーマンの言葉は心に響き少し和んだ。
道はと言うと、もうすぐそこにケルメシナ王国の中心にある大きな城が見えるほど近づいていた。
〈レーマン〉そろそろだな、お前はおれの後ろにいろ
〈べリス〉うん
ケルメシナ王国の大きな砦には許可管理をする兵士がいる。その兵士に訪れた目的や意図を話、許可されると国に入ることができる。ただ、この国で生まれた者は許可証を提示すると許可申請なしに国に入ることができる。レーマンはこのケルメシナ王国出身で許可証を持っている。許可証は期限や月に払うものもない。永久的に持てる。ちなみに許可証を持っている人とほかの国で生まれた人と一緒に入ることができる。その他は許可申請が必要だ。レーマンは馬から一旦おりてその許可証を兵士に見せ、べリスはレーマンと一緒に入ることができた。
この許可証は後で作ることが可能だ。
〈レーマン〉よし、着いたな、これからちょっと寄り道をする
〈べリス〉寄り道?
〈レーマン〉そうだ、ちょっとぐらいいいだろ行くぞ
レーマンは馬の紐を引っ張り行先を言わず付いてこいと言わんばかりにある場所へとむかった。
べリスも馬から降りて一緒に向かう。レーマンが向かっている場所は一体何処なのだろうか。
ー #4 2日間の旅と追思
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