スパイダーフラワー物語

純潔少女と桃竜伝説
Kay.
Kay.

#2 目的と山賊

公開日時: 2021年12月30日(木) 01:45
更新日時: 2021年12月30日(木) 02:03
文字数:2,138

ハイランドジア大陸・シード国の居酒屋「ego」。主人のエゴさんが経営する店だ。定番メニューから珍しいメニューを揃える。

ここには色んな人達から愛されてきて、食べに来る職業は様々だ。エゴさんの奥さんラエさんは美人で人気。


ー ego店 ー




〈男〉ぷファー!! やっぱここのチェリービールはうまいな!


〈エゴ〉どうも! てか久しぶりだな、いつ来てたんだ? 顔も出さないで


〈べリス〉ここ知り合いのお店だったんですね


〈男〉知り合いというかこの店ができる前からしってるよ、てか君だれ?


〈べリス〉あ、自己紹介まだだったわね。私はべリス・ティボウキナ、この国にはあるものを探してたら着いた国で、さっきまであの飲食店で働いてたわ。で、あなたを見かけて興味湧いて辞めてついてきたの


〈男〉物好きだな、俺になにを求める? こんなじいさんに、小汚いぞおれは


〈べリス〉あはは…… あなた、名前は?


〈男〉1個言っておこう、俺は保守的なんだ信用できんやつに教える名なんぞない


〈エゴ〉ひでえな、まあ相変わずだな。はい、追加のチェリービール


〈男〉ありがとう


男はグビっとチェリービールを呑んだ。


〈男〉おい、あるものを探してと言ったな? なにを探してる?


〈べリス〉あなたがそんなに保守的になるなら私も教えません


〈男〉おい嬢ちゃん、いいかそれは俺みたいな年上が使うもんだ。その手には乗らねえ。もし俺から情報得たいならまずは俺を信用させることから始めろ、おまえにはそれしか道はないぞ


〈べリス〉たしかにね、いいわ私が探してるのはピンクの石のネックレスよ、母の形見よ。でも誰かに盗まれてしまったの、でも誰がそれを持ってるかわからない。けど少なくとも場所はわかってる、雲の中にある伝説の島にあると噂がある。そこにいけばなにかわかるかもね


〈男〉ほう、あの島か


〈べリス〉知っているの?


〈男〉まあな、ところでお母さんは?


〈べリス〉島が残虐人達によって襲われて殺されたわ、ネックレスを盗まれたのもその時ね


〈男〉そうか…… なんで、あの島にあると?


〈べリス〉そのネックレスは元々その伝説の島の物ってきいたわ


〈男〉なるほどな


〈べリス〉それでもしなにか知ってたら教えてほしいの! もう手詰まりで手がかりないの


〈男〉やだね!


〈べリス〉な! なんなの!? 私は助けてほしいのよ! 経緯だって話したし! もうあなたしかいないのよ!


〈男〉嬢ちゃん、あの伝説はもう終わったんだ。存在するかもわからん。もしあってもそれなりの尋常ではない覚悟が必要だ。厳しい道のりが待ってる


〈べリス〉それでもいい、確かめたいの


〈男〉死ぬかもしれないんだぞ


〈べリス〉それでもいい


べリスは死ぬ覚悟があるそうだ。たしかにそんな眼をしている。これは経験のない若い人間が言う軽くみている言葉だ。


その言葉に男は笑った。


〈男〉ふはははは!!


〈べリス〉なによ! 真剣なのよ


〈男〉いいかその考えはお前たち特有の言葉だ、もっと考えて行動しろ


〈べリス〉なによ! 本当に真剣なのに! もういいわよ!


と、べリスが立ち上がる。


〈男〉ちょいまち!


〈べリス〉なに?


〈男〉そんな怖い顔すんなよ、今から言うことをやってみろそれができたらその島について全て教えてやる、俺の事もな


〈べリス〉ほんとに!?


〈男〉ああ、ほんとだ嘘はつかねえよ、ただお前に乗り越えられるかな?


〈べリス〉なにを?


〈男〉この国の北にフェルス山という雪山がある


〈べリス〉うん


〈男〉その雪山近くに住む山賊がいるんだが、最近近くの村や街を襲っては物を盗ったりと迷惑しているそうだ、そいつは山賊とは名ばかりで一人の男による行動だ、そいつをどうにかできたらおまえを信用してやる。どうする?


〈べリス〉……


べリスは考えていた。そこにエゴさんが話に割って入る。


〈エゴ〉それは!? ちょっと厳しくないですか? かりにも女性ですよ?


〈男〉おい! 黙ってろ! やるのかやんねえのか? どっちだ? おまえ言ったよな? 死ぬ覚悟あるんだろ?ならその覚悟俺に見せてくれよ


〈べリス〉いいわ! ただ準備しないといけないから明日いく


〈男〉ふっ いいだろう。今日は休もう。その男は中々のやつらしいからな


〈べリス〉わかってる


そう言うとべリスはお店をでた。


〈エゴ〉ちょっと厳しくないですか? いくらなんでも


男はタバコに火をつけタバコの煙を吹かした。


〈男〉あの子にはあれぐらいが十分だ、それに本当に行くかも怪しい。だって、あんな軽々しく死ぬ覚悟あるなんて言うやつは大体弱いやつの言い訳だ


〈エゴ〉そうかねぇ……


〈男〉そうさ、まあ俺も寝るわ、はい勘定。また来る


男はエゴさんに勘定を渡し自分の宿へと向かった。べリスはその頃明日に備えて準備していた。雪山なので、山岳靴や防寒服などを準備していた。


それからべリスは宿で寝ることにした。




次の朝、朝から賑わっていた。


そこにあの男が街を歩いていた。


〈男〉ん? おい、なんでそんな賑わってる? 今日はなにもないだろ


〈市民・男性〉いやそれが一人の幼い女の子がフェルス山にいく方法聞いてきてな、そこにあの山賊を倒すためにむかったそうなんだ。そのことを話してたんだ


〈男〉は!? マジで行ったんか? あのバカは!?


すると、男は走った。


〈男〉たくっ! まさか冗談のつもりがな……


男はフェルス山に向かったのだ。


その頃べリスは山賊の住処に足を踏み込んだ。家の中には誰もいない。真っ暗だ。と、後ろから音がして振り向こうとするの、口を抑えられてしまった。べリスは技も使うことも無く捕まってしまった、絶体絶命になってしまい、ピンチ。


べリスはどうなるのか。








ー #2 目的と山賊 ー つづく。

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