どんな無茶苦茶な真似をやっても、絶対に違反出来ない示談条件

公開日時:2025年1月13日(月) 01:55更新日時:2025年1月13日(月) 01:55
話数:1文字数:1,544
ページビュー
209
ポイント
0
ブックマーク
0
レビュー
0
作品評価
N/A

「え〜、本日は某有名男性タレントの女性スキャンダルを告発された方に出演していただきました。なお、御本人の身元の秘匿の為に、当Youtubeチャンネルの関係者にも、この方の個人情報は知らされておりません」

『ああ、どうも。なにせ、あのタレントのLと私の力関係には圧倒的な差が有りますので、このような条件を付けさせていただきました』

「えっと……しかし、当チャンネルの登録者からは『他人を犯罪者呼ばわりしといて、自分の身元を隠すとは、どういう了見だ?』という意見も有りまして……」

『身元を隠さないと、私の身が危ないので……しかし、明日の朝には、Lの側でも、かなりの程度、私の身元を絞り込めると思いますので、隠す意味が有るかと言われれば……あくまで用心の為です』

「え……えっと……何を言われてるのか、よく判りませんが……たしか、被害者女性との間にが示談が結ばれており、その中に守秘義務が有った筈ですが……」

『早ければ……明日の朝の5時か6時には、Lの側も、私の身元を絞り込む為の情報を入手出来るでしょうから、言っておきましょう。私は男性です。生物学的な意味でも、性自認に関しても「ヘテロセクシャルの男性」です』

「えっ? あ……たしかにLさんの所属事務所では、その手のスキャンダルも有りましたが……まさか、Lさんは男性にも……その……」

『可能性が0とは言い切れませんが、私の知る限りでは……』

「無かった、と……?」

『はい』

「じゃあ、ちょっと待って下さい。貴方は誰なんですか? 被害者でもないのに、しかも男性なのに、Lさんによる女性への性加害の実態を知っているとおっしゃる? 何か変じゃ有りませんか?」

『1つ言っておきます。私はLに同情している点も有るんです。のようですね』

「あ……あの……何をおっしゃって……」

『Lの女性スキャンダルを報じた週刊誌は何で有名だか知ってますか?』

「え……いや、政治家や芸能人のスキャンダルを、他所よそより早くスッパ抜く事で……」

『100点満点で50点ですね』

「じゃあ、貴方は、どんな答だったら100点だと言われるんですか?」

「えっ?」

『だから、あの週刊誌の最新号……もう数時間後には先号になる号で、Lの女性スキャンダルを記事にした時点で、

「それじゃ……えっと……」

『数時間後の発売の号に、Lによる別の性加害事件の記事が載る予定です。今度は2件で、内、1件は示談が済んでません』

「な……何で、あなたが、そんな事を……あ……あれ?」

『そうです。気付きましたか?

「じゃあ、貴方は一体、誰なんですか?」

『女衒ですよ』

「えっ?」

『あいつに『女』を提供する仕事に関わって、精神を病んだ男。そう思って下さい。私が何の為にLを告発したか教えましょうか? Lを罰する為と……もう1つ…。

「そ……そんな……馬鹿な……」

『ああ、そうだ。先程、示談条件だの守秘義務だのと的外れな事を言われましたね。それに、お答えしましょう。私はLの被害者ではなく、元協力者です。。そして、?』

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

コメント

コメントはありません。

エラーが発生しました。