律 「そうか……、五代君、町を出ちゃうのね」
憑 「そうよ、私が持ち帰るの」
律 「えっ、何故! しかもなんで貴方が出てくるの!?」
憑 「決まっているじゃない、可愛いからよ。それに彼は私のペットにするの」
律 「ペットって! 貴方、何様!?」
憑 「絶世の美少女、マジ狩るカードキャプチャー憑き姫15歳よ」
律 「うわ! 真顔で言ったわ。この娘、痛い!!」
憑 「何か問題でも? そもそも今回しか出てこない脇役が、私に意見するなんて小生意気だわ」
律 「えっ! そうなの、私今回限りなの!?」
憑 「だって私たち温泉街を離れて、空想上の存在しない町で物語を再スタートするのよ」
律 「そんなことばらしていいの、怒られるわよ……」
憑 「直ぐに皆が気付くからいいのよ」
律 「じゃあ、私も五代君を追っかけて、その町に行こうかな。うふ♡」
憑 「無理ね。その町は次元の挟間に漂う摩訶不思議な国だから、脇役如きには辿りつけないわよ」
律 「登場方法は、作者が無理矢理考えてくれるわよ。――きっと」
憑 「他力本願ね」
律 「なんとでも言いなさい。私は強い子なの!」
憑 「ところで次回予告じゃあなかったの?」
律 「あ、わすれてた」
憑 「いい加減な娘ね」
律 「貴方に言われたくないわ!」
憑 「じゃあ、代わりに私がやってあげるわ」
律 「勝手に仕事を取らないでよ! 最後の出番かも知れないのに!」
憑 「次回予告。呪いの正体を暴くために旅立った少年、五代昂輝。そして可愛らしい娘、憑き姫。ふたりは徐々に姿を現す悪の秘密結社と死闘を繰り広げながらも、何故かメキメキと愛を深めて行く」
律 「何故かって……。それに三外さん消えているわ」
憑 「そして愛し合うふたりの前に立ちはだかる悪の元凶、殺人秘密結社のドン、素詛律子」
律 「なんで私が!?」
憑 「次回、魂/骸バトリング、第十一話。『五色鬼』。キミは刻の涙を見る」
律 「最後は、モロパクリね」
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