エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、
エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、
エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、
エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、
エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、エッホ、
私と女性3人はセサル村を目指して進んでいる。
正確には私はシルバーの背に乗り走っているのだけど…。
3人の女性はまるで飛脚のように、トロールを担いでシルバーと並行して走っている。
これはどうしたことだろうか?
重たくないのだろか?
そんなことを考えてしまう。
どうみても普通の格好をした30~40代の女性3人だ。
しばらく走ると村が見えて来た。
私達は入口を目指して近づく。
「止まれ~!!なんだ、ヒルダ達か!!」
どうやら40代に見える青い髪の人はヒルダさんと言うらしい。
あれ?門番さんが変わったのかしら?
以前来た時はゲイリーさんだったのに。
今、門に立っているのは30前半の青年だ。
男手が増えてよかったね。
「嫌だよ、ゲイリーさん。そんなことで驚いて」
「そりゃあ、トロールが凄い勢いで村に近付いてきたら驚くだろう」
えっ?!ゲイリーさん?
たしかゲイリーさんは50歳くらいだったのに…。
同姓同名??
「おう、これはスズカさんだったね。また来てくれて嬉しいよ、さあどうぞ中に入っておくれ」
えっ~~~!!本人?!
「今夜はトロール肉パーティだよ!!」
村の中に入るとヒルダさん達の声が響き渡る。
すると村人達がその声を聞いて家から出てくる。
しかし数日前に来た時はお年寄りが多かったのに、30~40代の人が多くなった気がする。
どうしたのだろう?
「スズカお姉ちゃん!!」
「ミラベルちゃん!!元気だった?」
「うん、おかあさんもとても元気になって、畑仕事に行けるようになったの」
「それは良かったね」
「これもスズカお姉ちゃんのおかげだよ」
「え~、私は何もしてないよ」
「だってあの『栄養ドリンク』をみんなで飲んでから凄かったんだもの」
「みんなで飲んだの?」
「お~これはスズカ様ではないですか?!」
名前を呼ばれ振り向くと50代半ばの黒髪の男性が立っていた。
だれ?私は首を傾げる。
「はははは!!私です、村長のオズマンドですよ」
「え?!村長さんですか?村長さんは白髪で70歳位では…」
「驚かれたでしょう。立ち話も何ですから、私の家に来ませんか」
「わ、わかりました。伺います」
「スズカお姉ちゃん、またね。帰る時には声を掛けてね」
「わかったわ、ミラベルちゃん」
そう言いながら私は村長の村に案内される。
集会場として使われているのだろうか、他の家より2回りくらい大きい家だ。
シルバーは外に待機させ私は家の中に案内される。
「さあ、どうぞ。お入りください」
「お邪魔します」
すると奥の部屋から50歳位の女性が出て来た。
「いらっしゃいませ。こちらはどなた?」
「コリンナ。こちらはスズカ様だよ」
「まあ、あなたが。私は村長の妻のコリンナです。この度は良いものを頂いて…」
「良いものですか?」
「えぇ、あの『栄養ドリンク』と言う、ミラクルポーションのことです」
「え?『栄養ドリンク』の効果はそれほど…」
「実はスズカ様が先日帰られた後、村は大変なことになりまして…」
「大変なことですか?」
「スズカ様から頂いた『栄養ドリンク』を飲んだ後、背筋が伸び若がえりましてな。ミラベルちゃんの母親のエレーナさんも、病弱だった体もすっかり体力が付き数日で畑仕事が出来るようになりました。しかもガサガサだった肌に潤いが戻り、見違えるほど髪にも艶が出て若返えりました」
「本当ですか?」
「今の私を見て頂いたらわかると思います」
確かに若返ってるわ。
「それを見た村の者から、特に女性陣から私は責められましてな」
それはお肌ピチピチで若返ったらそうなるよね。
でもどうして?
「頂いた本数では村人全員には行き渡りませんので、仕方なく半分ずつに分けて飲むことにしたのです。するとどうでしょう。次の日の朝、起きてみると肌に艶がでて、まるで10~15歳、体が若返ったようにです」
「そ、そうですか…。では今日見た人達は先日、来た時に居た人達と同じと言うことですか?」
「えぇ、そうです。先日見た老婆達です」
あれかしら?
普段、風邪薬を飲まない人がたまに飲むと、効き目がすぐに現れるのと同じ理屈かしら?
「それから魔法にかかったように、瘦せ細っていた手足にも力がみなぎるようになりまして。鍬を持つ手にも力が入り開墾もはかどり。そんな時に魔物が畑に現れ女性陣数人が、持っていた鍬を使い難なく倒してしまい、ここ数日で女性陣でも魔物と対等以上に戦えるようになりまして。今では性別関係なく開墾と狩猟に力を入れております」
「トロールを担いでいましたけど…」
「えぇ、そうなのです。不思議と力がみなぎるようになりまして。男手が足りなくなった分を補うくらい畑仕事がはかどるのです」
そう言うと村長さんは畑を指差す先には、耕運機のように鍬を物凄い速さで振りかざし畑を耕す女性達が居た。
アマゾネスか?
いつも応援頂いてありがとうございます。
※アマゾネス
民族ギリシア神話に登場する勇猛な女武者からなる部族。
物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となります。
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