「私は何者だ?」
噫究極の孤独のさなかで泣くのは誰か?
雷が走る
私の苦悩を壊滅させる雷鳴だ!
酒? 女? それとも叡智を私が求めているのか?
私は認識の怪物だ 朽ちていく怪物だ
銀河を産み落とし 龍をひねり殺す
私の悪は雨となる
激しい火炎だ グラジオラスは
乙女を嫣然とさせてしまう
噫究極なる孤独が好きだ私は
私は万物を揺り動かしたい
神? 私は神か?
狂人か? それとも強大な力を持つ詩人か?
呪われた詩人か?
こよなく愛する女性がこの世界にいる
しかし隔てられた私たちは
神聖なる天使の別離を演じている
誰か 誰か 誰か
私を理解してくれ 私は真実を述べているのかもしれない
苛立つか? 私を見ていると
そうだ 私の魂は萎れていく真理だ
金剛不壊の真理ではない
私は抽象の怪物だ そして認識に飢えている
誰か 誰か 誰か
私という存在に意味を与えてくれ
私という詩が詩を書いているのだ
噫私は哲学を欲しているのだ
文芸という狂気に触れているのだ
濁ったミルクを飲み
鏡の中の自分に接吻しているのだ
噫偉大なる詩人が産声をあげる
幾世紀を越えてやっと理解される詩人が
それは私ではない 私は詩人か?
神か? 狂人か?
私は最早酒に救いを求めない
女という女はあまりの高貴さに死んでしまった
私は燃えつくされる夜々に光を差す星のように
優しく甘美な接吻もしたなあ
だが私はもう死んでしまう
怖ろしい棺の中で涼しく眠っている私は
一人の醜い老人かもしれない
「ジョコンダ」
諧調が、諧調が、諧調が崩れていく
ジョコンダが歩む
悲しい微笑を浮かべ
ダヴィンチが和毛に指で触れ
あらゆる想像をしていた
ジョコンダは悲しむ
産まれ、苦しみ
激しい痛みと血を流して
磔刑に処す 私の憎悪を
偽悪を思い、吊るされる
悪よ、宿れ
ジョコンダがしくしく泣く
揺すられた闘争を描きながら
私はベルリンを歩く
シガーをのみ終え
永遠に達成しないタトゥーに恋をし
お前、女よ
唇が雷鳴のように輝き
私を魅惑する詩編のよう
乱れた思い
崩れた天体
コクトーが宇宙を描くとき
フランスでビッグバンが起こる
永遠に完成しない絵画よ
純潔の悪魔の血を宿した私は
ジョコンダの乳房に身を寄せている
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