イーストタウンの貧民街のどこかの一室。
パンチパーマがかかった少女が寝室のベッドで、夜更かしをしていた。少女は本を読み漁っている。その本は外国語で書かれた恋愛小説だった。
急に、玄関が騒がしくなった。
それから、ドタドタと大きな靴音がしてきた。少女は本を読むのを止め。この部屋のドアを開けて外の様子を覗いてみようとした。
だが……。
廊下に現れたのは、血塗れの知らない男たちがガクガクと震えて、とある一点を見つめていた。
その凶悪な顔の男たちを少女は知らない。
当然、従姉妹の知り合いでもないし、家族も知らないはずだ。そのまったく知らない男たちの一人は、立ったままで胴体からあるものがなかった。そう、首がないのだ。
一斉に逃げ腰になった知らない男たちは、手には、それぞれトンプソンマシンガンが握られていた。
次に、廊下の右側の壁から銀の大鎌が突然現れ、男たちの首をそれぞれ狩っていった。
少女は何が起きているのか、さっぱりわからず混乱した。
その後は、銀髪の男が廊下の壁から静かに顔を出し、少女の方を見つめた。銀髪の男が少女の手首の刺青に気がつくと、銀髪の男は一瞬だけ意外そうな顔をした。そして、そのまま壁の向こうへと、また音もなく消えていった。
そして、そのまま銀髪の男は二度と壁から現れなくなった。
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