夜を狩るもの 終末のディストピアⅡ meaning hidden

人類の終焉に死神が人類側に味方した物語
主道 学
主道 学

000

公開日時: 2024年8月7日(水) 15:18
更新日時: 2024年8月16日(金) 22:08
文字数:539

 イーストタウンの貧民街のどこかの一室。


 パンチパーマがかかった少女が寝室のベッドで、夜更かしをしていた。少女は本を読み漁っている。その本は外国語で書かれた恋愛小説だった。


 急に、玄関が騒がしくなった。


 それから、ドタドタと大きな靴音がしてきた。少女は本を読むのを止め。この部屋のドアを開けて外の様子を覗いてみようとした。


 だが……。


 廊下に現れたのは、血塗れの知らない男たちがガクガクと震えて、とある一点を見つめていた。


 その凶悪な顔の男たちを少女は知らない。


 当然、従姉妹の知り合いでもないし、家族も知らないはずだ。そのまったく知らない男たちの一人は、立ったままで胴体からあるものがなかった。そう、首がないのだ。


 一斉に逃げ腰になった知らない男たちは、手には、それぞれトンプソンマシンガンが握られていた。


 次に、廊下の右側の壁から銀の大鎌が突然現れ、男たちの首をそれぞれ狩っていった。


 少女は何が起きているのか、さっぱりわからず混乱した。


 その後は、銀髪の男が廊下の壁から静かに顔を出し、少女の方を見つめた。銀髪の男が少女の手首の刺青に気がつくと、銀髪の男は一瞬だけ意外そうな顔をした。そして、そのまま壁の向こうへと、また音もなく消えていった。


 そして、そのまま銀髪の男は二度と壁から現れなくなった。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート