女は夢中でキスをしながらダウンジャケットを脱ぎ始めた。
一方、男は冷静に片目を開け、女の動作を観察していた。
女はダウンジャケットを脱ぎ捨てると、真っ白なセーターに隠した十字架が揺れる胸に男の掌を誘導した。
男はセーターの上から女の胸に大きな掌を被せ、ゆっくりと揉んだ。
「あっ」と
女が声を出した。
男は女の顔を見た。
女は、眉間に皺を寄せ、小さな鼻腔を膨らませ、潤んだ唇が半開きに開いていた。
男はセーターの上から女の胸の突起物を指で押した。
固い下着の下にあるその突起物は明らかに硬くなっていた。
「あっ、あっ」と女が単発に声を発した。
男は女の太腿にもう片方の掌を運んだ。
女はそれを待っていたかのように脚を広げた。
男は固いジーンズの上から女の太腿の奥を指で押した。
女は強く男を抱きしめ、キスをやめて、男の胸に顔を埋め込んだ。
男は女の胸の突起物を強く捻りながら、女の太腿の奥を強く擦った。
女は一瞬、男の胸の中で震えた。
男は女の顔を掴み、上を向かせた。
女の瞳は潤み、恥ずかしそうに男を見つめていた。
部屋の中には暖房器具はなく、光も当たらず、底冷えする冷たさが空気を支配していた。
男は女の顔から目を離し、ベットに横になった。
女は悲しそうに下を向いた。
そして、女が言った。
「抱いてくれないのね。」と
男はその問いに答えず、煙草を吸い始めた。
すると、女が立ち上がり、服を脱ぎ始めた。
女はジーンズを脱いだ。
そして、白いセーターもゆっくりと脱ぎ捨てた。
男は女を見遣った。
真っ白な裸体に黒の淫靡な下着、そして、金色の鎖のネックレスの下で金の十字架が胸元で揺れていた。
女は男に被さった。
男は構わず煙草を吸い続けた。
女は男の腕を握り、自分の尻を触らせた。
男はそれに任せたが女の尻を撫でようとはしなかった。
女はそれでも夢中で男の胸に顔を引っ付け、何度も何度も男の胸に唇を這わせた。
そして、女は男の動かない右脚に細く長い脚を絡め、自身の下腹部を男の下腹部に当てがい、ゆっくりと腰を動かした。
男は目を瞑り、また、機械的に煙草を取り、火をつけ、煙草を吸い始めた。
女が男の胸の中で小さな声を発した。
「私、ずっとお尻、磨いていたの。いつか、貴方に触って欲しくて。」と
男は女の尻の上にある自分の掌を開き、ゆっくりと女の尻を掴んでみた。
「あぁ~」と女の口から吐息が漏れた。
女は腰の動きを淫靡にくねくねと動かし始めた。
男は煙草を吸い終わると、吸い殻をベットサイドの灰皿に擦り捨てた。
そして、男は自身の身体の上で淫靡に動き、男の寵愛を健気に求めている女を見下ろした。
女は30年以上居なかったのが嘘のように、あの時と同じように、子猫のように男の身体の上で戯れるように引っ付いている。
男は女の腰を両腕で強く掴み、男の上に乗せた。
女はやっと愛してくれのかと思い、男の身体の上に跨り、長い髪を揺らしながら、男の下腹部に自身の下腹部を擦り付けた。
男は女の下着を脱がそうともせず、服も脱ぐことなく、女の細い腰を両腕で掴み、しっかりと固定すると、下から強く突き上げた。
「あぅっ!」と女が仰け反りながら喘いだ。
女は喘ぎながら、男のズボンを脱がせに掛かった。
女はベルトを外し、下着とズボンを一緒にずらした。
男の陰茎が飛び跳ねるよう、そそり立った。
女はゆっくりとそれに顔を近づけ、頬擦りし、そして、そっと咥えた。
女は夢中で舐め始めた。
淫靡な液体音が部屋に響き渡った。
女は口の中で益々大きく硬くなる陰茎にむせった。
女は堪らず口を離し、呼吸を整えた。
そして、女は男を下から見つめ、これを求めた。
男は上から見下ろすだけで、何も言わず、また、煙草を吸い始めていた。
女は本当は男に脱がして貰いたく穿いてきたスキャンティーを自分で脱ぎ、それを片足に引っ掛けたまま、男の陰茎に跨って行った。
「はぁぅ!」と
女は深い深い溜息を漏らしながら、陰茎がめりめりと挿入する快感によがった。
女は奥まで入れ終わると、ゆっくりと腰を振り始めた。
男は腰を振ることなく、女の胸元で揺れる十字架を見つめていた。
女は直ぐに昇天し、男の胸に顔を埋め、震えながら涙を流していた。
女は何も考えられなかった。
ただ、男に昔のように優しく抱いて欲しく、男が喜ぶよう、雌の本能で愛液を漏らし、愛の香を醸し出そうとしていた。
しかし、男は優しくしてくれない。
女は男の胸の中でこう思った。
「私だけ感じて…、貴方にも感じて欲しいのに….、これは愛ではないわ…」と
女はそう思い、男の身体から離れようとした。
その時、
女の膣の中にある男の陰茎が急に反り返った。
「あっ、あっ、す、す、凄い…」
と女は思わず腰を浮かした。
腰を浮かし逃げたはずの女の身体は、もう一度、あの凄い快感を欲しがり、男の凶器の元に腰を沈めた。
ずぶりと陰茎を咥え込んだ瞬間、その凶器の陰茎が大きく反り返り、女の中を削り出した。
女はぎゅと目を瞑り、ぎゅとシーツを掴み、大きな大きな快感に耐えようとした。
男は腰を動かすこともなく、何食わぬ顔をし、煙草を蒸している。
女はその涼しげな男の顔を見て、悔しさを感じた。
「か、敵わない…、す、凄い…、む、昔より、す、凄い…」
女は快感に吹き飛ばされぬよう、男の背中に腕を回し、男の胸に顔をしがみ付け、しっかりと掴まった。
「み、見ないで…、わ、私だけ感じて…、み、見ないで…、はしたない私を…」
女は夢中にそう思い、喘ぎ声を堪えようとした。
しかし、男の陰茎がビクビクと女の中を削り続けると、
「あっ、あっ、だ、だめぇ、あっ、い、い、いくぅ~、いっちゃう~」と
遂に女は下品な言葉を叫び、逝き果ててしまった。
ぐったりと男の胸に崩れ落ち、腰はピクピクと痙攣している。
女は放心状態でありながら、まだ、こう思っていた。
「わ、私だけ感じさせないで…、頼みます…、もう、許してぇ…、私だけ、こ、こんなに下品に感じさせるのは…」と
その時、更なる快感が女を襲った。
「あっ~、凄い!」と女は明瞭で、かつ、大きな喘ぎ声を叫んだ。
男の陰茎の大きな頭部が女の子宮口を激しく叩くように突いて来たのだ。
「あぁ~、す、す、凄すぎる~、ま、また、いく、いく、いく、いっちゃう~~」と
女は今度は快感に打ち負け、完全に男の胸から解き放れ、大きくのけぞった。
そして、女はもう我慢できないかのように、髪を振り乱し、涎を垂らしながら、男の上で踊るようにグラインドをし始めた。
何度も何度も逝き果て、痙攣・失神し、男の胸にどっと倒れ込むかと思うと、また、大きく仰け反り、激しく腰を振り回し、逝き果てるのであった。
女は男の胸に顔を埋め、もう虫の息かのように小さな痙攣を起こしていた。
男はベットサイドのスマホを取り、時間を見た。
時計表示は17時を回っていた。
女が快感の渦に巻き込まれて、既に3時間以上が経過していた。
男は、女を身体の上に串刺しのままにし、ベットサイドにあるウィスキー瓶を取り、歯で蓋を開け、一飲みした。
そして、抗うつ剤の入った瓶の蓋を開け、カプセルを鷲掴みにし、口の中に放り込み、噛み砕き、そして、ウイスキーで胃に流し込んだ。
それから2、3分すると、女が急に震え出した。
そう、男の陰茎が、また、女の中で大きく大きく反り返り始めたのであった。
「も、も、もう、ゆ、許してぇ~、お、お、お願い~、あっ、あっ、また、また、いく、いく、いく、いっちゃうよぉ~」と
女が哀願と同時に慌てるかのように大きく仰け反り逝き果てた。
男の身体の上で快感を味合うかのようにピクピク痙攣しながら、陰部を擦り付けグラインドを続ける女を見て、男が声をかけた。
「嫌ならやめればいい。早くやめて、服を着て、帰ればいい。俺は止めやしない。」と
そして、女がまたイキかけた瞬間、男は陰茎を引き抜いた。
「いやぁ~、お、お願い、抜かないでぇ~、い、逝かせてぇください。」と女が泣き叫んだ。
男は言った。
「どうして俺の元から去ったんだ!
どうして旦那に抱かれたんだ!」と
女は叫んだ。
「言わないでぇ~、そんなこと言わないで!」と
男は続けた。
「旦那のセックスの方が良いんだろう!
だから俺の所に戻って来なかったんだろ?」と
「違う、違う…」と女は首を振った。
「何が違うんだ!言ってみろ!」と男が怒鳴った。
女はそんなはしたないこと言えないと思った。
男の方が凄いなどと…
男が陰茎を大きく反り返し、女の顔の前に突きつけた。
女の愛液でじっとり濡れたその凶器はテカテカと黒光を放っていた。
女は呆然とそれを見て、また、頬擦りした。
女は呟いた。
「欲しい。これが欲しい、私だけのこれが…」と
「これとは何だ。はっきり言え。これをどこにどうして欲しいか、はっきり言え。そうしたら、そうしてやる。」と男が女を煽った。
男は女の潜在的なマゾ気質を知っていた。
男は女が1番感じる演出を心得ていた。
女も次第に思い出して来た。
昔も男に散々焦らされ、愛され続けていたことを
ただ、こんなにも持続し、イカされ続けたことはなかった。
ましてや、貧弱で淡白な夫のセックス
更に、もう何十年もご無沙汰していた男根の味わい。
女は自分が、まだ雌であることを実感し、嬉しくなった。
女はもうどうなっても良かった。
ここに来て男に殺されると思っていた。
殺される前に一度抱いて欲しかった。
それがこんなに激しく痛ぶられ、抱かれることなく、イカされ続けられるとは…
女は快感に負け、こう言った。
「い、入れて、貴方のを私に入れて、お願い。」
男が焦らした。
「それで、はっきり言ったつもりか?
もっと、はっきりと言え!」と
女はもぞもぞとし、小声で言った。
「は、恥ずかしいのぉ…、してくれたら言うから…、お願い、してぇ~」と
男は一瞬、昔の可愛い女の哀願を思い出しかけたが、グッと堪えた。
「くそぉ、昔を思い出してしまう。忘れろ!これはお前を裏切った女だ!この雌犬を逝かし続けろ!」
男は唇を噛み締め、反り返った男根を女に突き刺し、ズブズブと突き刺しまくった。
女は言葉にならない声をあげ、何度も何度も逝き果て、遂に失神し、動かなくなった。
男は女を仰向けに寝かせ、四隅の「死神」にこう言った。
「俺は女を殺さない。コイツを利用するだけさ。」と
死神は言った。
「何て悪い奴だ、お前は。」と
そして、死神は男に青白い炎を吹きかけ、こう言った。
「悪魔の如く、恨みを晴らせ!この裏切り女を逝かし殺せ!」と
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