完結済 短編 その他 / その他
公開日時:2022年4月13日(水) 21:37更新日時:2022年4月13日(水) 21:37
話数:1文字数:356
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今日は水曜日。早く起きすぎてしまったか、少し眠い。

午前10時半にスマホのアラームをかけたことを忘れて、30分前に起きてしまった。

この30分が今日の日中の生死を分けるかも知れぬというのに。


もはや、僕に、逃げ場はない。


待っているのはありきたりなバッドエンドとは程遠い、穏やかな何かである。

僕は静かに目を閉じ、世界の真理に思いを馳せる。


過去の記憶が走馬灯のように流れ、僕のノスタルジックな思い出を想起させる。

やがてこの長い年月を経て、僕はもう一度世界と相対する。世界は何も変わらない。


つい今しがた想像したあの世界は、僕の単なる幻想に過ぎなかったのだ。

世界は今日も戯けた顔で僕に言う。


「君と僕は同じだよ。」

「いや、僕と君は同じではないよ。」


世界は何も変わることなく、今日も窓の外から、

改装工事中の重機の音が聞こえてくる。

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