良くも悪くも、星の回転は止まらない

詩集です。各話がそれぞれ一つの作品となっております。気になったページをめくっていただけると嬉しいです。
月澄狸
月澄狸

交流欲求

公開日時: 2021年3月17日(水) 00:27
文字数:351

寂しくて寂しくて

居場所がほしい

夜道を一人で歩くと

闇の中に消え入りそう


私は生きている?

孤独で

人恋しくて

ねじ曲がる


称賛を、むさぼりたい

人に囲まれてみたい

必要とされたい


けれどちょっと成功してみても

物足りない、満たされない

まだ足りない


何が足りていないの?

この闇の中で


ああ、温かいあの人が羨ましい

人を惹き付ける力が

人の心を照らす力が

存在の強さ、大きさが


私は光を奪う闇


自分の闇で冷たく、凍える


あの人のように光を放てれば


人が集まってくるだろうに


……いや


自分が光ってさえいれば

人の光を奪う欲求など出ないはず


本当の愛は、

愛を求めない者が持っている

本当の愛は、

その人から溢れだし全てを満たす


……私はあなたに近づいてもいいんですか?

その光を受け取る資格はある?

闇をもて余す私も

あなたのその微笑みで

温まっていってもいいですか?



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