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※本ぺージは9話までのネタバレを含んでいます。
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・【間車市(まくるまし)】
分類:地名/自治体名
作中の主な舞台。日本国内に存在する都市。
人口は、本編第0話時点で21万5612人。
所在地についてだが、香川旅行のお土産を持ち帰れる(第1話参照)ので、少なくとも香川ではないことは確かである。
市内には、鎖間院という寺院や、六門公園という市民公園が存在する。
塩垣一華の通う大学は、住宅街からバス圏内。
・【日本(にっぽん)】
分類:地名/国名
本作品は、専ら日本語話者向けに書いている。
そのため、「日本」の地理的・歴史的な説明は、他所に譲る。Web百科事典とか。
なにかと災害や社会問題に見舞われる国だが、国家存続の危機はどうにか回避した。作中時代でも、21世紀初頭とさほど変わらない日常が流れている。
本編第0話時点での内閣総理大臣は、中下正文。選挙区は島根県第1区。
・【辺境(へんきょう)】
分類:概念/地域名
太陽系第三惑星が存在する宙域。「天の川銀河」の一部。
宇宙・銀河基準では大した資源もなく、不便な場所という認識。
外部からの観測が不安定で、厄介な種族に捕まったりするため、
渡航するのは冒険か、一種の賭け事に近い。
・【ふたりはマスキュラ(ふたりはますきゅら)】
分類:創作物/アニメシリーズ
ナスカテレビ系全国ネットで絶賛放送中のアニメ。
ギリシャ神話がモチーフで、メインターゲットは小学生女児・男児。
戦神アレスの加護を受けた双子の少女戦士、“マスキュラ”と、嫉妬に狂う女神ヘラとの戦いを描く物語。シーズン1は全52話。本編第4話時点でシーズン2が放映中。
メインキャストは烏間八咫子と鳥飼茜の若手声優コンビ。
・【心霊テクノロジー(しんれいてくのろじー)/葬式工学(そうしきこうがく)】
分類:概念/技術/学問
物理的な世界の裏側に存在する「霊魂」定量的に立証し、再現可能なものとして扱う科学技術。作中宇宙において恒星間飛行を果たした種族の大半は、この段階まで科学を発展させている。
ここでいう「霊魂」とは“生物の意識”のみではない。
この宇宙に存在するありとあらゆる無生物の生成と破壊、ひいては熱量の移動そのものから発生する情報が、心霊テクノロジーにおける「霊魂」として扱われる。
それらは慣性系・重力系に蓄積され、適切に「葬式」を行うことで加工され、ときに固定化され、視覚可能なものとなる。特定の設備を用いれば膨大な運動エネルギーを霊界から取り出すことすら可能になるため、タービンを回しての発電も可能。
挙句、実態と質量のある物体を“霊の内側”に一時的に格納することさえ技術的に可能となった。
ここから、「実体弾の素通りさせる幽霊装甲」と「同じ素材で装甲を成仏させ、る武器」が生まれ、「心霊兵器」が宇宙戦争の主役となった。
「間車市の存在する地球」では未だ仮説・信仰の段階にとどまっている。
しかし、現代物理学で確かめられた「量子論」、「不確定性原理」、「観測者効果」、「事象の地平面」などと「霊魂」は密接な関わりがある。
・【葬儀屋(そうぎや)/葬祭業(そうさいぎょう)】
分類:職業/業種
主に遺族の依頼を受け、葬儀・祭事を執り行う業種と、それに従事する人々。
日本には民間資格しか存在しないが、北米で名乗るには国家・州の公的資格が必要。
寿命と死、そして宗教の概念を持つ種族は数多いので、宇宙にも仕事は存在する。
宇宙を股にかける業者の場合は、単なる祭祀に終わらず、葬式工学を修めておくのが無難とされる。心霊テクノロジーに通じたクライアントを相手取る場合、死者の霊魂を適切にパッケージングし、要求に応じて封印、または転送することが求められるためだ。
そうした一部の宇宙葬儀屋は、様々なニーズや危険に備えて、仏法僧やパイロット、更には戦闘員を兼ねている場合もある。
・【ワルキューレ(わるきゅーれ)】
分類:種族/職業
地球の北欧神話に登場する、主神・オーディンの使い。
別名「戦乙女」「ヴァルキュリヤ」とも。
ロマン主義芸術やサブ・カルチャーにおいて、人気の題材。
女性の姿で戦場に現れては戦死者の魂を集め、「ヴァルハラ」と呼ばれる宮殿で歓待する。
彼女らの集めた戦士たちは「エインヘリャル」と呼ばれ、最終戦争「ラグナロク」に備えて訓練に明け暮れる。
幾人かは女神と共通の名前を持ち、白馬やカラスとも関連付けられる。
ワルキューレの一員として伝わる名前は「スクルド」「レギンレイヴ」「ゴンドゥル」などが挙げられる。
本作では、「平行世界の太陽系第3惑星」に発生した野蛮な種族がこの名で呼ばれている。進攻した星々において、「ワルキューレ」と名乗ったためである。
「間車市のある地球」の住民とは、生物学的に似通った種族。
恒星間飛行の技術を確立しており、統一国家と母権社会を築いている。
「辺境」に他の種族が寄り付かない理由の一つ。
“葬式工学”を含む技術力や前のめりな国民性もそこそこ厄介だが、その真の恐怖は彼らが操る「言語」にある。
なお、当人たちにとっての「ワルキューレ」という単語の意味合いは、
「役人」「徴税官」「警備兵」「外交官」「研究員」「高級官僚」を一緒くたにしたもの――――つまり、「公務員」に近い。
・【巨人(きょじん、ヨトゥン)】
分類:概念/種族
読んで字のごとく、「巨大な人」。怪物の一種とされてきた。
世界各地にその伝承が残っており、北欧神話では神族の敵とされる。
「ワルキューレ」たちはこの言葉を拡大解釈しているようで、そのニュアンスは本来の語感から大きく外れている。
主に、粗野、横暴、大雑把、異端などを指し、侮蔑・揶揄する目的で使われる。
あるいは単に、“自国に敵対的な勢力”を指す言葉としても多用されている。
つまり、「ぶきっちょで乱暴でいけすかないものはみんな巨人!」ぐらいの意味。
使用例:「味噌汁に塩を入れすぎて、巨人的な味わいになった」
「この作品は鬼やら宇宙人やらが出てきて、世界観が巨人的だ」
・【鬼(おに)】
分類:種族/伝承
昔話や伝説でポピュラーな種族。
頭に牛のような角を持ち、虎の毛皮を纏い、怪力を発揮し、人を食う。
中国語においては、「死者の魂」を指す。
本作における鬼とは、「生まれながらに霊の身体を持ち、『地獄』『冥界』と呼ばれる異空間に住む存在」である。地獄の地域によっては、「悪魔」「餓鬼」「獄卒」などとも称する。
通常、生者には触れる事も見ることもかなわないが、死して霊魂となった亡者となると、話は別。多数の鬼たちが、特に“罪深い亡者”を裁き、罰することに存在理由を求めている。
物理的な実体や干渉力を持たないのは上述の通り。
ただし、“一定規格の記録媒体”に宿ることは可能で、“機械的な義体”を操り、生者の世界で活動することが最近になって実現した。
・【閻魔帳(えんまちょう)】
分類:設備/古代の遺産
地獄に存在するオーパーツのようなもの。
地上全ての人間の悪行や死期を絶えず出力する、古代のデータベース。
鬼社会では、「百目の鬼の百人体制」と呼ばれる専門グループが解読と再編集を行い、凶悪亡者たちの把握に努めている。
時には、思わぬ情報を鬼たちにもたらすこともある。
「コンビニ強盗」の罪状で、「コンビニ」の存在を知ったりとか。
・【ロボットアニメ(ろぼっとあにめ)】
分類:創作物/ジャンル
日本で古くから愛されている大衆芸術の一ジャンル。
老若男女が巨大ロボットに乗り込み、戦う物語。
同ジャンルでも、各々の作品の設定と物語には様々な個性や例外がある。
夜の市街を舞台にした“巨大幽霊事件”は、これの一シーンに近い。
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