転生したら最強になっていた。

〜最凶の始まり〜
学生初心者
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第8話 世界のほんの少しの異常

公開日時: 2024年1月1日(月) 00:00
文字数:1,426

誤字、脱字などがあるようでしたら教えてくださると幸いです。

「ロベルさんは私の顔、名前、なぜあそこにいたのかわかりますか。」


 それは知りたい。だったわからないのだから。だからこそ答えた。


「わからない。言えることは眠る直前に視界が乱れて、それから突然あなたが現れた。いや、声が聞こえただけだったか。でも、たったそれだけだ。」


「そうなんですね。」


「そういえば、ここってどこだ。少しは移動したのか。」


 土魔法で自分の立っている場所を盛り上げて見渡せば、帰る方向もわかるだろ。」


「いいえ。してませんよ。」


「は!?」


 え、あの魔物の群れがいて移動してないってどう言うことだよ。


「〈結界〉を貼ってますからね。」


「〈結界〉で?」


 〈結界〉にこんな強力な効果は...。

 あっ。聖魔法か。


「聖職者だったのか。」


「そうですよ。よく分かりましたね。」


「気づきますよ。〈結界〉はこんなに大きく出来ないですからね。」


「?大きく出来ないのはそうですけど、普通はこんなに強力に出来ないはずですが。」


「そう?このくらいならできる気がするけど。んー。やっぱ微妙かも。」


「?」


「?」


 そんなに変なこと言ったかな。できるか微妙だったから素直に言っただけだけど。


「そういえば、魔物はどうなってるの。結界の周りに大量にいるってことはないよね。」


「それは分かりません。勇者様ならできるかもしれませんが。」


「勇者ね。」


 そういえば、そんなのもいたな。虹属性の魔法は特に気になるな。とか思ってたっけ。


「じゃあ、なるべく逃げながら帰るしかないのか。」


「そうなりますね。」


「君のいた教会までは流石に送れないと思うけど。まあ、機会があれば訪れるよ。」


「そうですか。では、結界を解除しますよ。」


「わかった。」


 また、あの地獄があるのか。あれ?ウルフとかと戦ってたときかなり全力で走ってたよな。


「じゃあ、俺に捕まっとけよ。」


「は、はい!?」


「行くぞ!」


「!? キャー!」


 流石に速すぎたか。まあ、魔物との距離を離すにはこうするしかないから。



〜〜〜〜〜



「よし、取り敢えず森から出たぞ。」


「うぅ。えぇ。そうですかぁ。」


「大丈夫?」


「気持ち悪いですぅ。」


 気持ち悪い?ああ、乗り物酔いみたいな感じになっているのか。


「あ、いや。配慮が足りなくてごめんね。」


「?」


「まあ、この後は自分で帰れそうか?」


「うぅん?無理な気がする。」


「じゃあ、1番近くの街までは連れてってやるよ。」


 流石にもう夕焼けだからな。帰るか宿に泊まるかどちらかはしないと洒落にならない。


「ありがとう。」



〜〜〜〜〜



 もうすっかり夜になった。まあ、森から距離があったのだから仕方がない。


「もう夜だけど街に着いたぞ。」


「住んでた街じゃない。ここはどこなの。」


「ここはメルヘイル。クライエット公爵領だよ。」


「そう。じゃあ、馬車で移動しないと。」


「いやいや。今は無理だからね。お金はあげるから。」


 ん〜。どんくらいあげればいいかな。


「じゃあ、はい。」


「小銀貨10枚!?」


 んー。多すぎるかな?まあ、わざとだけど。どうせ小銀貨5枚くらいは残るくらい渡してるからね。


「こんなに貰えないですよ!」


「まあまあ。自分で稼いだ金だし、全然余ってるからいいよ。」


「それでも。」


「何かあった時のために少し多めには渡してるけどね。」


「そ、それなら。」


 よし。うまく言いくるめた。



〜〜〜〜〜



「いや〜。昨日突然馬がいなくなったものでな。ちょっと運行ができねえんだよ。嬢ちゃんも知っとるだろ、いろんな人や物が突然現れたり、いなくなったりしたの。本当は仕事したいもんだけどね。」

あけましておめでとうございます。活動開始から2年が経ちました。

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