葛林檎

葛葉舞和
葛葉舞和

プロローグ

公開日時: 2022年1月20日(木) 23:43
文字数:554

目覚ましのスヌーズを4回くらい止めたところで目を覚ます。

パソコンをつける。

どーんっ!外が光って、音がする。

窓を開けて外を見ても雲ひとつない晴れ。雷ではない。

「お隣さんか。。。」

書斎に戻り、モニターの数字を見続ける。

いつものようにテレビのニュース番組をつける。自分と関係ないところで起きている出来事にいつも出演者が騒いでいる。

子供の頃、朝の番組といえばヒーローが出てくる番組を見ていた。人類を襲う敵から人々を守るそんな人にありきたりに憧れていた。

大人になって一度夢を叶えたと思ったが、今の世界にヒーローなんていないのかもしれない、だったら自分が本物のヒーローになって世界を変えてやる。そう息巻いて転職して5年。

朝起きて、パソコンをつけてモニターを見ている。どこかの街の景色と時々出てくる数字を見る仕事。誰の何の役に立っているのかはわからないが定時に仕事を終えてそのまま格闘技ジムに行くことができるから選んだ。夢を叶えるための踏み台。それがこの仕事。

給料は良い。もう5年もずっと自宅で仕事をしている。意外と気に入っている。

17:00になって仕事が終わった、いつも通りジムに行く。

徒歩20分、田舎とも都会ともつかない微妙な道を歩いているとスマホが鳴った。

ジムでの練習を終えた後に通知を確認する。

マサが死んだ。。。




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